◎NZL政府は入国制限を段階的に緩和する予定である。
2022年2月26日/ニュージーランドのオークランド国際空港(Brett Phibbs/New Zealand Herald/AP通信)

2月28日、ニュージーランド政府はコロナウイルスの感染拡大を抑えるための入国制限の一部を緩和すると発表した。

ジャシンダ・アーダーン首相は28日の記者会見で、ワクチン接種済みの帰国者に課している1週間の隔離義務を解除すると明らかにした。この緩和措置はNZL国民と永住権を持つ人に適用される。

NZL政府は入国制限を段階的に緩和する予定である。

▽2月27日:AUSに滞在するワクチン接種を終えたNZL国民の受け入れ開始。

▽3月13日:その他の国に滞在するワクチン接種を終えたNZL国民の受け入れ開始。また、ワクチン接種を終えた外国人の熟練労働者の入国も許可する予定。

▽4月12日:留学生の受け入れ開始。

▽7月:AUS人およびビザなし外国人観光客の受け入れ開始。ワクチンを接種していない人は検疫を求められる。

▽10月:制限をすべて解除。

観光業界は隔離義務の解除を歓迎する一方、観光客の正確な受け入れ再開時期を明らかにするよう政府に求めている。国際観光はNZLの外国客消費の約20%を占めている。

アーダーン首相は会見の中で、7月に予定している外国人観光客受け入れ再開と10月の制限解除の時期を早める可能性があると明らかにした。

NZL政府のコロナウイルス対策は西側諸国の中で最も厳しく、厳格な国境封鎖で感染拡大を見事に封じ込めた。

しかし、野党と一部の批評家は世界でワクチン接種が進みコロナが日常になりつつあることを踏まえると、厳しい対策は時代にそぐわないと指摘している。

またオミクロン株はNZLでも蔓延しており、2月27日の新規陽性は初めて15,000件を超えた。ただし、ワクチンの展開が順調に進んでいるおかげで死亡者はほとんど確認されていない。27日はゼロだった。

首都ウェリントンの議会議事堂周辺では政府のコロナ対策に反対する抗議デモが続いている。

<NZLのワクチン接種率 人口比:2月27日時点>
▽少なくとも1回接種 83.8%
▽2回接種 77.9%
▽3回接種 46.8%

スポンサーリンク