◎犠牲者の死因と身元は明らかにされていない。火元も不明である。
中国当局は21日、河南省の化学薬品や工業製品を扱う会社で火災が発生し、少なくとも36人が死亡したと発表した。
消防によると、火災は21日の現地時間午後4時頃に発生し、約4時間後に鎮火したという。現場は河南省の最北部に位置する安陽(あんよう)市の工業地帯。
新華社通信は関係者の話を引用し、「数人と連絡が取れず、消防と警察の調査が続いている」と報じた。
犠牲者の死因と身元は明らかにされていない。火元も不明である。
中国では安全対策の不備による火災や建物の倒壊事故が相次いでいる。中国中央テレビ(CCTV)は専門家の話を引用し、「会社の資材保管状況、避難ルート、出入り口の管理、消火設備などを確認する必要がある」と報じている。
報道によると、この会社は特殊化学品に分類される製品を扱う卸売業者だという。
2015年に北部の港湾都市・天津市の化学品倉庫で発生した爆発事故では173人が死亡したとされ、そのほとんどが消防士と警察官だったと報告されている。CCTVによると、この倉庫は化学品の保管と登録規則を遵守せず、地元当局者もそれを認識したうえで黙認していたという。
河南省は経済的に重要な地域のひとつで、これまでに地元当局者が逮捕されるような死亡事故が何度も報告されている。
湖南省長沙市で今年4月に発生したビルの倒壊事故では53人が死亡している。