中国東方航空5735便は昆明市から広州市に向かっていた。
2022年3月25日/中国、広西チワン自治区の墜落現場(Lu Boan/Xinhua/AP通信)

中国当局は26日、今週初めに発生した中国東方航空機の墜落事故で、生存者は確認できなかったと発表した。

乗客乗員132人を乗せた5735便は21日午後2時20分頃に墜落した。機種はボーイング737-800型で、当局は中国東方航空に同機種の飛行禁止を命じている。

中国民用航空局は発表の後、犠牲者に黙とうをささげた。

国営メディアは、捜査当局はDNA検査により乗客114人と乗員6人の身元を特定したと報じている。

飛行追跡サイトFlight Radar24.comのデータによると、5735便は現地時間21日午後2時20分頃に急降下し、南部広西チワン自治区の山間部に墜落した。直前の高度は約3万フィート、速度は455ノット(842km/h)で、降下し始めてから96秒後にデータ送信を停止した。

捜索隊はショベルカーと手作業で犠牲者とブラックボックスを探している。当局は23日にコックピットボイスレコーダーを発見したが、フライトデータレコーダーはまだ見つかっていない。

ブラックボックス(フライトデータレコーダーとコックピットボイスレコーダー)には通信記録などのデータが保存されており、通常、墜落時に破損しにくい尾翼に設置されている。

墜落地点は雨の多い地域であり、捜索隊は長靴をはき、ドロドロになりながら地面を掘り返していた。国営CCTVによると、重機1台がぬかるみにはまって動けなくなり、作業を停止したという。

墜落の原因は調査中である。航空管制官は5735便が急降下した際、何度もパイロットと連絡を取ろうとしたが、応答はなかったと報告している。

中国四大航空会社の一つである中国東方航空とその子会社は、保有するボーイング737-800計223機を地上にとどめている。同社は先日の声明で、「飛行禁止は当局の指示に基づくものであり、737-800に問題があったということではない」と述べた。

ボーイング737-800は1998年に運用を開始し、安全性には定評がある。2018年と2019年の墜落事故で2年近く世界中で飛行を禁じられた737MAXの初期モデルである。

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