◎少女の父親も陽性と診断され、これまでに11人が検査を受けた。
ニワトリ(Getty Images)

カンボジア当局は24日、11歳の少女が鳥インフルエンザH5N1型に感染、死亡したと発表した。

同国で鳥インフルによる死者が報告されたのは9年ぶり。

保健省によると、少女の家族はプレイベン州郊外の集落在住。検査の結果、H5N1型に感染していたことが分かったという。

少女は1週間ほど前に高熱と喉の痛みを訴え、医療機関に搬送された。

保健省は声明で、「少女の父親も陽性と診断され、これまでに11人が検査を受けた」と明らかにした。

同省によると、国内でH5N1型のヒトへの感染が確認されたのは2014年以来約9年ぶり。

少女は集落から首都プノンペンの医療機関に搬送され治療を受けていた。

地元当局によると、少女の集落近くで回収された鳥の死骸からH5N1型が検出されたという。当局は鳥の死骸やフンに触れないよう市民に呼びかけている。

保健省によると、2000~2013年の間にH5N1型に感染したヒトは56人確認され、このうち37人が死亡したという。

鳥インフルのヒトへの感染は稀である。感染したニワトリなどを扱う際には徹底した防疫対策が求められる。

世界保健機関(WHO)によると、2021年以降、中国、インド、スペイン、イギリス、米国など、確認できているだけで8人がH5N1型に感染したという。

鳥インフルは米国、中国、日本、イギリスなど、世界中で猛威を振るっている。

国際獣疫事務局(OIE)は今月初め、世界の野鳥と家禽類1億9300万羽以上が鳥インフルに感染し、淘汰されたと発表した。

OIEによると、ミンクやカワウソなどの哺乳類も鳥インフルに感染しているという。WHOは今月、このウイルスが人間の間で流行するような株に変異していないか注意深く監視する必要があると警告した。

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