◎ピーター・レスクイエ駐韓大使の妻、シャン・シュエキウ氏は今年4月、首都ソウル龍山区の衣料品店の女性スタッフに万引き犯と疑われ、ビンタを叩き込んだ。
2021年4月9日/韓国、首都ソウル龍山区の衣料品店のスタッフはベルギーの駐韓大使の妻にビンタされた(ロイター通信)

現地メディアによると、ベルギー政府は駐韓国大使を帰国させる予定だという。

ピーター・レスクイエ駐韓大使の妻、シャン・シュエキウ氏は今年4月、首都ソウル龍山区の衣料品店の女性スタッフに万引き犯と疑われ、ビンタを叩き込んだ。ビンタされた女性スタッフは地元メディアの取材に対し、「女性(大使の妻)が万引きしているのではないかと心配になり、事情を聞いただけです」と述べた。

ベルギー大使館は5月31日の声明で、「レスクイエ駐韓大使の任期を終了することが最善の措置と判断した」と述べた。「ソフィー・ウィルメス外務相はレスクイエ駐韓大使に帰国を命じました...」

また大使館によると、ベルギー政府はシュエキウ夫人の外交特権を放棄し、韓国警察の聴取を受けれるようにしたという。

しかし、韓国の外務省は、「シュエキウ夫人の免責は部分的に放棄されたが、刑事裁判や刑罰からは以前保護されている」と主張した。

ベルギーの外務省によると、シュエキウ夫人はビンタ事件後に女性スタッフと非公開で面会し、謝罪したという。外務省はフェイスブックの投稿で、「レスクイエ駐韓大使は献身的にベルギーに奉仕したが、韓国政府とのより良い関係を継続するために、職務から外れてもらうことが決まった」と述べた。

レスクイエ駐韓大使は4月、妻のビンタを「容認できない行動」と厳しく非難し、謝罪していた。

シュエキウ夫人は4月9日ソウル龍山区の衣料品店で約1時間ほど試着を行い、その後店を出た。これを見たスタッフはシュエキウ夫人が店の服を万引きした可能性があると考え、事情を聞いたと伝えられている。

シュエキウ夫人はスタッフに万引きしていないことを説明し、その後、このスタッフを追いかけて衣料品店に戻り、格闘の末、介入しようとした女性スタッフにビンタを叩き込んだという。ビンタの様子は衣料品店のCCTVに記録されていた。

2021年5月31日/韓国、首都ソウルのベルギー大使館(AP通信/イ・ジンマン)
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