◎政府はデモが暴動に発展したことを受け、インターネットを遮断。陸軍に出動を命じ、夜間外出禁止令を出していた。
バングラデシュ政府は28日、公務員採用の特別枠のデモが終息して以来、2週間ぶりにインターネット通信を復旧させたと明らかにした。
ハシナ政権によると、国内の4Gインターネットサービスは28日午後3時に再開されたという。
首都ダッカで開かれたインターネット事業社による会合後、政府は声明を出し、デモ以来続けてきたネット遮断を終了するとした。
バングラでは1971年にパキスタンから独立する際に戦った兵士の家族らのために、公務員の特別枠(全体の30%)が割り当てられていたが、政府は2018年にこれを廃止すると決定した。
しかし、高等裁判所が先月、これを違憲と裁定したため、大規模な抗議デモに発展。多くの学生がダッカなどで特別枠を廃止するよう求めていた。
最高裁判所が先週、特別枠の割合を縮小するよう命じると、デモは鎮静化。暴動も収まった。
政府はデモが暴動に発展したことを受け、インターネットを遮断。陸軍に出動を命じ、夜間外出禁止令を出した。
内務省の報道官は28日の声明で、「この暴動により少なくとも147人の死亡が確認された」と報告した。
しかし、ダッカの学生グループや地元の人権団体は260人以上が銃で撃たれるなどして亡くなったと報告している。
内務省の報道官は「学生、警察官、活動家、その他大勢の市民が暴動に巻き込まれて死亡した」と述べ、警察がさらなる捜査を進めていると明らかにした。
米国や日本を含む多くの国がバングラの渡航警戒レベルを引き上げ、自国民に不要不急の外出を控え、渡航を控えるよう呼びかけている。
一部の地元メディアは死者数を200人超、負傷者を数千人と報告している。