◎事故はナラヤンガンジ東部を通過するシタラクシャ川で発生した。
2022年3月20日/バングラデシュ、ナラヤンガンジのシタラクシャ川、救助作業の様子(Mohammad Ponir Hossain/ロイター通信)

バングラデシュ当局は20日、首都ダッカ近くの河川で数十人を乗せたフェリーが貨物船と衝突し、少なくとも6人が死亡したと発表した。

消防当局によると、フェリーに乗っていた人の数は特定できていないという。一部の地元メディアは目撃者の証言を引用し、30~50人が乗船していたと報じている。

事故はナラヤンガンジ東部を通過するシタラクシャ川で発生した。

救助作業にあたった消防士はロイター通信の取材に対し、「これまでに子供2人、女性2人、男性1人の遺体を回収し、もう1人は病院に搬送後、死亡した」と述べた。

警察によると、フェリーの乗客20人近くが泳いで岸にたどり着き救助されたという。警察は貨物船とフェリーが衝突した原因を調査している。

地元メディアが放送した映像には、フェリーの乗客が川に飛び込み泳いで岸に向かう様子が映っていた。

ナラヤンガンジ地区の行政官は地元メディアの取材に対し、「沿岸警備隊とダイバーが救助活動を支援している」と語った。

バングラデシュではフェリーの事故が頻発しており、専門家は整備不良、安全基準の甘さ、河川の過密を原因として挙げている。

公式記録によると、1991年~2020年の間に550件以上のフェリー事故が発生し、3,600人以上が死亡、500人近くが行方不明になっている。

昨年末には南部の河川を航行していたフェリーで火災が発生し、50人近くが死亡、70人が重軽傷を負った。

2020年6月にはダッカの河川を航行していたフェリーが他の船と衝突して沈没し、数十人が死亡した。

2015年2月にはダッカ西部の河川で過密状態のフェリーが貨物船と衝突し、少なくとも78人が死亡した。

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