◎南の巨人と呼ばれている竜脚類の「ティタノサウルス」は、これまでに発見された恐竜の中で最も大きい種類のひとつと考えられており、神話のタイタン(オリンポスの神々)にちなんで名づけられた。
2021年6月/オーストラリア、クイーンズランド州のクイーンズランド博物館が公開したティタノサウルスのイメージ図(クイーンズランド博物館/Getty Images/AFP通信)

オーストラリアの科学者によると、2007年にクイーンズランド州南西部で発掘された恐竜の化石は、これまでに大陸で発見されたものとしては最大サイズに分類されるという。

南の巨人と呼ばれている竜脚類の「ティタノサウルス」は、これまでに発見された恐竜の中で最も大きい種類のひとつと考えられており、神話のタイタン(オリンポスの神々)にちなんで名づけられた。

専門家によると、このティタノサウルスの高さは推定6.5m、全長はバスケットボールコートと同じくらいの長さ(約30m)だったという。生息していた時代は約9500万年~9800万年前の白亜紀中期で、小さな頭と長い首と長い尾を持ち、太くたくましい足で陸上を歩き回っていたと考えられている。

クイーンズランド博物館とエロマンガ自然史博物館の科学者たちは、「研究チームは、恐竜研究者のマッケンジー夫妻が所有するエロマンガの農場で化石を発見した」と述べた。チームは発掘現場近くのクーパー川にちなんで、化石にクーパーというニックネームをつけた。

研究チームによると、調査は慎重に進める必要があったため、分類、検討、鑑定、クリーニング、認識などのプロセスに10年以上かかったという。

主任研究者のひとり、スコット・ホックナル博士は報告の中で、「ティタノサウルスはウィントノティタン、ディアマンティナサウルス、サバンナサウルス(全て竜脚類)と密接に関連していることが分かった」と述べた。「オーストラリアで見つかった巨大恐竜たちは、1つの大きな家族だったようです。彼らは様々な種に分かれ、大陸を歩いていました」

農場の持ち主であるスチュアート・マッケンジー氏は地元メディアのインタビューの中で、「息子が見つけた化石が素晴らしい発見につながったことを嬉しく思います」と述べた。

クイーンズランド州政府は6月8日の声明で、研究チームの発表を歓迎した。「クイーンズランドは恐竜の恩恵を受け続けています...」

クイーンズランド博物館のジム・トンプソンCEOは、「オーストラリアは恐竜の最後のフロンティアの1つであり、クイーンズランド州は古都としての地位を確立しました」と語った。

2021年6月/オーストラリア、クイーンズランド州のクイーンズランド博物館、恐竜の骨の3Dスキャンを持つ科学者(クイーンズランド博物館/Getty Images/AFP通信)
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