エア・インディア墜落事故、機長が燃料制御スイッチを遮断か=報道
この事故は6月12日に発生。乗客乗員242人を乗せたエア・インディアAI171便(ボーイング787-8ドリームライナー)が住宅地に墜落し、乗客1人を除く241人が死亡。医学部の学生寮など、多くの建物が被害を受けた。
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インド西部グジャラート州アーメダバードで国営エア・インディアの旅客機が墜落した事故について、米経済紙ウォールストリート・ジャーナルは17日、機長が離陸直後に燃料供給を制御するスイッチを切り、副機長がパニックに陥ったと報じた。
この事故は6月12日に発生。乗客乗員242人を乗せたエア・インディアAI171便(ボーイング787-8ドリームライナー)が住宅地に墜落し、乗客1人を除く241人が死亡。医学部の学生寮など、多くの建物が被害を受けた。
当局は260人の死亡を確認したと報告している。
インドの航空当局は先週、事故調査の初期段階の報告書を公表。燃料供給を制御するスイッチに関する詳細が記載されており、同便は離陸から数秒後、エンジンへの燃料が遮断されたと指摘している。
報告書によると、離陸直後、両エンジンの燃料遮断スイッチが「RUN」から「CUTOFF」に1秒以内に連続して切り替わり、両エンジンへの燃料供給が遮断された。
ウォールストリート・ジャーナルは調査に参加した米当局者の話しとして、「機長が離陸直後に燃料を遮断した可能性があり、これにより副操縦士がパニックに陥った」と報じた。
報告書によると、コクピットの音声記録では、パイロットの1人がもう一方に「なぜ燃料を遮断したのか」と尋ねていたという。
もう一人のパイロットは「自分は遮断していない」と答えたとのこと。
ウォールストリート・ジャーナルはその会話の詳細を追加。それによると、スイッチをオフにしたのは機長だったとみられる。
インドパイロット連盟は17日、ウォールストリート・ジャーナルの報道を非難し、「初期報告書にはパイロットがスイッチを動かしたとはどこにも記載されておらず、これはCVR(コックピット・ボイスレコーダー)の録音によって裏付けられている」と述べた。
米連邦航空局(FAA)は今週初め、民間航空総局(DGCA)の指示に先立ち、ボーイング機の燃料制御スイッチは「安全である」とする通知を出した。
インドの航空当局は墜落の原因について結論を出しておらず、今後も調査を続けるとしている。