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▽この攻撃は州都クエッタ郊外の山岳地帯のトンネル近くで発生したとされる。
2025年3月11日/パキスタン、南西部バルチスタン州クエッタの駅(Getty Images/EPA通信)

パキスタン南西部バルチスタン州で反政府勢力「バルチスタン解放軍(BLA)」が旅客列車を襲撃し、少なくとも6人を殺害、少なくとも450人を人質に取った。地元当局が11日、明らかにした。

BLAはテレグラムへの投稿で、182人の軍人と治安要員を人質に取ったと主張。列車に乗っていた民間人の大半を解放したという。

またBLAはこの襲撃により20人の軍関係者を殺害し、ドローンを撃墜したと主張している。

ロイター通信は警察関係者の話しとして、「少なくとも35人が人質に取られているという情報がある」と伝えている。

治安当局は民間人が解放されたことを確認していない。

BLAは声明の中で、「軍が攻撃を仕掛けてくれば、人質を皆殺しにする」と警告している。

AP通信によると、BLAは線路の一部を爆破し、列車を強制的に停止させたという。

この攻撃は州都クエッタ郊外の山岳地帯のトンネル近くで発生したとされる。

内務省はこの攻撃を非難し、「政府は罪のない市民に発砲するケダモノとは交渉しないし、譲歩もしない」と述べた。

地元テレビ局は関係者の話しとして、「列車は線路が爆破され、テロリストが発砲してきたため、トンネル内で身動きが取れなくなった」と伝えている。

バルチスタン州では四半世紀ほど前から政府と分離主義勢力による紛争が続いており、BLAなどの反乱軍は州の資源を分配するよう中央政府に要求。その後、独立を求めて反乱を起こした。

パキスタンのシンクタンク「パキスタン平和研究所(Pakistan Institute for Peace Studies)」は昨年末に公表したレポートで、BLAが同国の安全保障を脅かす大きな脅威になっていると指摘していた。

それによると、BLAは同国最大の武装勢力TTP(パキスタンのタリバン運動)に匹敵する規模に成長し、大きな脅威になっているという。

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