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▽タイとミャンマーの国境付近は犯罪組織の巣窟となっており、何万人もの人々がロマンス詐欺、偽の投資勧誘、違法なギャンブル計画などのオンライン詐欺に騙され、これらの詐欺を強制されたり、最悪の場合、殺害されることもある。
2025年3月11日/タイとミャンマーの国境を流れる川(ロイター通信)

タイの人権団体は21日、ミャンマーの巨大詐欺拠点で緊急の治療を必要とする2400人以上の中に11人の妊婦が含まれていると明らかにした。

タイとミャンマーの国境付近は犯罪組織の巣窟となっており、何万人もの人々がロマンス詐欺、偽の投資勧誘、違法なギャンブル計画などのオンライン詐欺に騙され、これらの詐欺を強制されたり、最悪の場合、殺害されることもある。

被害者の多くは奴隷のような扱いを受け、組織の管理下で詐欺行為に参加させられたと証言している。

この詐欺拠点は軍政と対立する反体制派が支配する領内にある。

反体制派が詐欺拠点の摘発を続ける中、タイで人身売買被害者を支援している市民社会ネットワークの代表はロイター通信の取材に対し、「11人の妊婦は反体制派に救出されたものの、過酷な生活環境の中でまともな医療を受けることができずにいる」と語った。

それによると、妊娠3カ月から4カ月の妊婦が12人いたものの、うち1人は今週、流産したという。

11人の妊婦は東部カレン州の少数民族ゲリラ「カレン民族同盟(KNU)」が運営するキャンプで生活している。

反体制派は国土の半分以上を掌握しているが、空港は管理下にないため、被害者を本国に送ることはできない。

国連によると、この詐欺拠点は毎年数十億ドルの利益を生み出しているとみられる。組織は電話やインターネット上で詐欺を働き、被害者から金を吸い上げている。

タイ国家警察のタチャイ(Thatchai Pitaneelaboot)長官によると、数週間にわたる中国系犯罪組織の取り締まりにもかかわらず、タイ・ミャンマー国境沿いの詐欺センターの多くがいまだに稼働し、最大10万人がそこで働いている、もしくは強制的に詐欺に加担させられている可能性があるという。

タイは詐欺拠点を解体する地域的な取り組みの先頭に立っている。この詐欺拠点は複数の国にまたがる東南アジアの詐欺ネットワークの一部とされる。

タイは数週間前から、約20の国籍の7372人を送還するための調整を行ってきた。タイ外務省は21日、2400人以上がまだ国境で本国への送還を待っていると明らかにした。

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