◎ベネズエラの経済はマドゥロ氏が就任した2013年以来、右肩下がりで急降下を続け、2021年のGDPは10年前の2割以下に落ち込んだ。
ベネズエラのマドゥロ大統領(Getty Images/AFP通信)

ベネズエラ政府は11日、米国の退役軍人3人を含む米国民少なくとも10人がベネズエラで拘束されていることを擁護し、米国務省の要請を退けた。

マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領は10日深夜に発表した声明で、「ベネズエラは法を順守する」と述べ、米国を非難した。「彼らは犯罪者を解放しろと私に圧力をかけています...」

マドゥロ氏によると、米国はベネズエラの主権を完全に無視し、「米国民に免責を与えろ」とベネズエラに圧力をかけているという。「米国民に免責や特権を与えろ、と彼らは言っています。とても残念です...」

一方、米国務省はベネズエラで不当に拘束されているとみられる元海兵隊員ヒース(Matthew Heath)氏を含む米国民を即時かつ無条件で解放するよう求めている。

同省によるとベネズエラ当局は石油会社の重役5人と退役軍人3人を含む少なくとも10人を拘束しているという。

国連は以前、この拘束に懸念を表明し、「ベネズエラの裁判所や検察の独立は欠如しており、逮捕された多くの人々が劣悪な施設に押し込められている」と指摘していた。

マドゥロ政権は今年3月、ホワイトハウスと国務省の高官が首都カラカスを電撃訪問した後、米国民2人を解放した。同省は6月にもカラカスを訪問している。

また同省は7月、ベネズエラの渡航警戒レベルを引き上げ、観光客も不当逮捕される可能性があると警告した。

元海兵隊員のヒース氏は2020年に突然逮捕され、テロリストとトランプ(Donald Trump)大統領(当時)のスパイであるという嫌疑をかけられた。

ヒース氏本人、家族、支援者は無実を主張している。裁判は進行中だ。

ベネズエラの経済はマドゥロ氏が就任した2013年以来、右肩下がりで急降下を続け、2021年のGDPは10年前の2割以下に落ち込んだ。

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