◎マドゥロ氏は米ロサンゼルスで開催中の米州サミットから除外されている。
2022年6月8日/トルコ、首都アンカラ、エルドアン大統領(右)とベネズエラのマドゥロ大統領(Burhan Ozbilici/AP通信)

ベネズエラのマドゥロ(Nicolas Maduro)大統領は8日、トルコの首都アンカラでエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領と会談し、農業や観光部門について協議した。

マドゥロ氏はロサンゼルスで開催中の米州サミットから除外されている。

トルコはベネズエラと良好な関係を維持している唯一のNATO加盟国である。

一方、ロシアのラブロフ(Sergei Lavrov)外相はこの数時間前、アンカラでチャブシオール(Mevlut Cavusoglu)外相と会談し、ウクライナの穀物輸送再開などについて協議した。

現地メディアによると、マドゥロ氏とラブロフ氏が会談したかどうかは分からないという。

トルコとベネズエラは近年、関係を深めており、エルドアン氏によると、二国間の貿易額は大幅に増加したという。ベネズエラは米国のトランプ(Donald Trump)前大統領の経済制裁で多くの収入を断たれたため、東側との取引を模索している。

エルドアン氏は共同記者会見の中で、ベネズエラに対する一方的な制裁に反対すると語った。「私たちは友人であるベネズエラの横に立っています...」

またエルドアン氏は来月ベネズエラを訪問したいと表明した。

マドゥロ氏はコロナの大流行時におけるトルコの支援に謝意を示し、「両国は銀行・農業・観光分野の関係を強化する3つの協定に署名した」と明らかにした。

エルドアン氏はトルコの大統領として初めてベネズエラを訪問し、以来、何度かマドゥロ氏と会談している。

貧困と暴力に苦しむベネズエラ人はマドゥロ氏の海外歴訪と、同氏が訪問先で豪華な食事を満喫していることに怒りを表明している。ベネズエラの経済は急降下を続け、2021年のGDPは10年前の2割以下になった。

米州サミットは6月7日~10日まで開催されている。米国はベネズエラ、キューバ、ニカラグアの3カ国を除外した。

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