◎全野党の支持を受け大統領選に立候補した元外交官のゴンザレス氏は公正な選挙が行われれば、マドゥロ大統領に勝利すると予想されている。
2019年1月10日/ベネズエラのマドゥロ大統領(ロイター通信)

ベネズエラ政府は10日、来月の大統領選で3期目を目指すマドゥロ(Nicolas Maduro)大統領を支援することを目的とした有権者組織化キャンペーンを開始した。

このキャンペーンは政府与党が地方組織員を一致団結させるために数週間かけて行った努力に続くものである。

大統領選の投票日は7月28日。即日開票される。

全野党の支持を受け大統領選に立候補した元外交官のゴンザレス(Edmundo González)氏は公正な選挙が行われれば、マドゥロ氏に勝利すると予想されている。

政府与党は地方の党員に対し、マドゥロ氏への投票を約束した有権者10人を専用のデータベースに登録するよう命じた。

データベースに登録された党員や有権者たちは、毎週日曜日に確認の電話を受ける。選挙当日にも電話がかかってくる予定だ。

データベースに10人を登録できない党員は首都カラカスの会合に出席し、もっと奮起するよう促される。

選挙当日、データベースに登録された党員や有権者は何があっても投票所に行かなければならない。

野党は故チャベス(Hugo Chávez)前大統領の下で団結した政府与党に対する圧力を強めている。野党は過去20年、しばしば分裂したり、対立したりしてきたが、マドゥロ氏を退陣させるという目標で団結した。

マドゥロ氏は2013年3月に初当選。7月の選挙で勝利すれば、2031年まで権力を維持できる。

ベネズエラの経済はマドゥロ政権に対する米国の厳しい経済制裁で急降下。GDPはマドゥロ氏が就任した2013年以降、右肩下がりとなり、2021年には10年前の2割以下に落ち込んだ。

この経済危機により、数百人が国外に流出。その大半が米国を目指している。

米政府は昨年、マドゥロ政権が野党連合と選挙協定を結んだ見返りとして、制裁を一部緩和した。

しかし、高等裁判所がマドゥロ氏の最大のライバルであるマチャド(María Corina Machado)元議員に対する出馬禁止令(公民権停止)を支持したため、米政府は制裁を一部再開した。

バイデン(Joe Biden)米大統領は協定を無視して野党候補を弾圧するのであれば、制裁を復活させるだけでなく、新たな制裁も検討すると警告している。

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