◎ベネズエラとイランは米国の厳しい制裁下に置かれている。
2016年10月22日/イラン、首都テヘラン、最高指導者のハメネイ師(右)とベネズエラのマドゥロ大統領(Supreme Leader Press Office/Anadolu Agency)

イランの国営メディアは10日、ベネズエラのマドゥロ(Nicolas Maduro)大統領が首都テヘランに到着したと報じた。

マドゥロ氏はイランに2日間滞在する予定。ベネズエラとイランは米国の厳しい制裁下に置かれている。

イラン国営テレビによると、マドゥロ氏はライシ(Ebrahim Raisi)大統領の招待を受け、今回の訪問を決めたという。マドゥロ氏は政府高官と同国の経済界の代表を率いている。

米国は今週ロサンゼルスで開催した米州サミットからベネズエラ、キューバ、ニカラグアを除外した。

マドゥロ氏はNATO加盟国のトルコとアルジェリアにも足を運び、関係強化で一致している。

トルコのエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統はマドゥロ氏を歓迎し、銀行・農業・観光部門の関係を強化する協定に署名した。

ベネズエラは制裁下に置かれているイランの石油を輸入しているとみられる。米国は2018年にイラン核合意から撤退し、イランの外国資産を凍結したうえで、イランの原油、天然ガス、石油化学製品などに対する投資を禁止した。

イランは今週、国内の核施設に設置された27台の監視カメラの撤去を開始し、国際原子力機関(IAEA)の非難決議に抵抗した。

イランの経済は米国の制裁と食料価格の高騰で大打撃を受けている。さらに、イラン核合意の再開に向けた交渉は停滞し、核開発を加速させるのではないかという懸念が高まっている。

IAEAが今年3月に公表したレポートによると、イランは60%の高濃縮ウランを30kg以上の保有し、その量を増やし続けている。

<ウラン(U-235)の濃縮度>
▽0.7%:標準
▽2~5%:原子炉燃料(軽水炉用)
▽3.67%以下:イラン核合意の規定値
▽20%以上:高濃縮ウラン
▽90%以上:核兵器用

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