ブラジル、トランプ50%関税を軽視「新たな買い手見つける」

ブラジルの最大の貿易相手国は中国である。輸出の割合は米国が約12%、中国が28%を占めている。
ブラジルのルラ大統領(左)とトランプ米大統領(Getty Images)

ブラジル政府は11日、トランプ(Donald Trump)米大統領がブラジル産の輸入品に50%の関税を課すと脅したことについて、その影響を軽視した。

トランプ氏は9日、ブラジルの盟友ボルソナロ(Jair Bolsonaro)前大統領が「魔女狩り裁判」にかけられているとして、ブラジル産の輸入品に50%の関税を課すと表明した。

ブラジル大統領府は11日の声明で、50%関税の影響を軽視し、トランプ氏との首脳会談に慎重ながらも前向きな姿勢を示した。

トランプ氏は11日、ホワイトハウスの記者団に対し、ルラ氏と今後、会談するかもしれないと語った。

ルラ氏は外交的解決を求めているが、関税が約束通り8月1日に発効した場合、同等の措置を取ると警告していた。

トランプ氏は「おそらく、ある時点で彼と会談するだろう」と述べ、ボルソナロ氏の刑事裁判を再び批判した。

ボルソナロ氏はクーデターを起こした罪などで起訴されている。

ルラ氏は10日遅くに放送された地元テレビ局のインタビューで、「まずは交渉を試みるが、成立しない場合は、我が国の法律に基づいて、同等の措置を取ることになる」と述べていた。

ロイター通信はホワイトハウス当局者の話しとして、「ブラジル産原油や鉱物など、エネルギー製品は引き続き関税を免除される」と伝えている。

トランプ関税の上乗せ分は8月1日に発動する予定だ。米国は昨年、ブラジルに対し68億ドルの貿易黒字を記録した。

ルラ氏は以前、ブラジル製品の新たな買い手を見つけることができるとし、「我が国は米国なしで生きていけないわけではない」と述べていた。

ブラジルの最大の貿易相手国は中国である。輸出の割合は米国が約12%、中国が28%を占めている。

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