▽リライアンスは昨年、制裁を受けた生産国から原油を購入する承認を米当局から得たうえで、毎月平均200万バレルのベネズエラ産原油を輸入していた。
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世界最大の製油所を運営するインドのリライアンス・インダストリーズがベネズエラ産原油の輸入を停止する。ロイター通信が26日に報じた。
リライアンスは昨年、制裁を受けた生産国から原油を購入する承認を米当局から得たうえで、毎月平均200万バレルのベネズエラ産原油を輸入していた。
ロイターは情報筋の話しとして、「リライアンスは4月上旬に最後のベネズエラ産原油を輸入する予定である」と伝えている。
トランプ(Donald Trump)大統領は4月2日以降、ベネズエラ産原油を購入するすべての国に対し、25%の追加関税を課す可能性があると警告している。
ロイターによると、リライアンスは米財務省がこの警告を出した後、ベネズエラ産原油の購入中止を決めたという。
4月上旬の納入が予定通り行われるかどうかは分からない。ロイターによると、リライアンスはコメントを拒否したという。
ベネズエラの港ではトランプ関税発表以来、すでに原油の積み出しが減速している。
トランプ氏はベネズエラのマドゥロ(Nicolas Maduro)大統領が政治改革を行わず、移民問題でも必要な対策を講じていないと非難してきた。
ベネズエラは世界最大の石油埋蔵量を誇り、かつては南米最大の経済大国であった。しかし、その経済は米政府による制裁とマドゥロ氏の後先考えないバラマキ政策で急速に悪化。GDPはマドゥロ氏が就任した2013年以降、右肩下がりとなり、2021年には10年前の2割以下に落ち込んだ。
現在のGDPはピーク時の4分の1となり、その結果、800万人近くが国外に流出。その多くが他の中南米諸国を経由して米国への移住を目指している。
近年米国に流入した移民の大半がベネズエラ人である。その多くが長引く経済・政治危機に不満を募らせ、母国を離れた人々だ。