コロンビア・ウリベ元大統領、証人買収事件で最終弁論
ウリベ氏は2002年から2010年まで大統領を、現在は上院議員を務めている。
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証人買収と収賄の疑いで起訴されているコロンビアのウリベ(Álvaro Uribe)元大統領が7日、最終弁論を行った。
ウリベ氏は10年以上前、当時の野党議員に圧力をかけるよう準軍事組織に求め、同議員と準軍事組織の創設を結び付けたとされる。
この議員は逮捕も起訴もされず、検察はウリベ氏が対立候補を貶めるために証人を買収したと告発。刑事捜査が始まった。
ウリベ氏は2002年から2010年まで大統領を、現在は上院議員を務めている。
コロンビアの元大統領が刑事告発されたのは初めてである。
ウリベ氏は2020年にこの事件で約2カ月間取り締まりを受けた際、「事実無根」と反論。検察が政治的な理由で捜査を進めていると非難していた。
証人買収で有罪となった場合、禁固12年以下。収賄罪は8年以下に処される可能性がある。
ウリベ氏は2012年、政敵のひとりである野党左派議員を告発。2018年、高裁はこの議員に対する捜査を打ち切り、ウリベ氏が政敵を貶めるために証人を買収した疑いがあるとして、新たな捜査を開始した。
捜査当局が公開した音声データによると、ウリベ氏とその弁護士は自分に不利な証言をすることになっていた準軍事組織の構成員2人を寝返らせる方法について議論していたという。
ウリベ氏の弁護士はこの音声データについて、「違法に盗聴されたもの」と主張している。
地元メディアによると、ウリベ氏は7日、収監中の準軍事組織のリーダーが罪をでっちあげたと主張。自身と家族の汚名をそそぐために闘っていると述べたという。
この長期にわたる法廷闘争は2022年にウリベ氏の政敵のひとりであるペトロ(Gustavo Petro)大統領が就任したことでより激しくなったようにみえる。
元左翼ゲリラのペトロ氏はウリベ氏を「とんでもない男」「詐欺師」と批判してきた。