◎デモは食料・燃料価格の高騰を後押しし、特に首都キトの状況は深刻と伝えられている。
2022年6月27日/エクアドル、首都キト、燃料価格の高騰に抗議するデモ(Dolores Ochoa/AP通信)

エクアドルの抗議デモを主導している先住民族連合は27日、政府と話し合うことに合意したと発表した。

2週間にわたる壮絶なデモは暴動に発展し、首都キトの機能をほぼ麻痺させた。一部の暴徒は企業や小売店を破壊、略奪している。

先住民族連合は声明の中で、「政府関係者と会談する予定である」と述べた。連合は政府に「ガソリン価格の引き下げ」「農産物の価格統制(上限設定)」「教育予算の増額」を要求している。

この声明の前、ラソ(Guillermo Lasso)大統領はガソリン価格を引き下げる取り組みを開始すると発表していた。

連合は協議に応じるとする一方、政府の値下げ措置は不十分と批判した。「政府の取り組みは最も深刻な影響を受けている数百万の貧困層の助けにならない...」

連合はガソリンを1ガロン2.55ドルから2.10ドルに、ディーゼルを1.90ドルから1.50ドルに値下げするなど、10項目を政府に要求し、1つでも応じなければデモを継続するとしている。

ラソ氏は26日に放送されたテレビ演説の中で、暴力ではなく対話で問題を解決するよう呼びかけた。「暴力に頼る人は法の力に直面するでしょう。混乱、暴力、テロは事態を悪化させるだけです...」

ラソ政権は6つの州に発令していた非常事態宣言を先週末解除し、先住民族連合と会談したばかりだった。

デモは食料・燃料価格の高騰を後押しし、特に首都キトの状況は深刻と伝えられている。デモ隊はキトにつながる主要道路を封鎖し、食料などを積んだトラック数百台が行き場を失っている。

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