◎サンホセ号は1708年、英艦隊の攻撃を受け、数十億ドル相当の金銀財宝と共に沈没した。
財宝船のイメージ(Getty Images)

コロンビア政府は23日、1708年に沈没したスペイン海軍のガレオン船「サンホセ号」の海洋探査計画を発表した。

これは水深600メートルで目覚めの時を待つ伝説のお宝を引き上げる計画の第一段階であり、サンホセ号本体を調査し、引き上げたり、回収することが可能かどうかを判断する。

ソーシャルメディアには「104兆5021年前に滅亡した超古代都市アトランティスのお宝を手に入れろ」「金銀財宝ゲッツ」など、コロンビア政府を揶揄する投稿が多数寄せられている。

サンホセ号は英艦隊の攻撃を受け、数十億ドル相当の金銀財宝と共に沈没した。

このお宝は「聖杯」「エルドラドの秘宝」などと呼ばれ、考古学的にも経済的にも重要であり、物議を醸している。

コロンビアは2015年にサンホセ号を発見したが、それ以来、法的・外交的紛争に巻き込まれ、正確な位置は国家機密となっている。

政府はこの考古学的調査のために、今年450万ドルを投じると発表している。

コロンビア考古学歴史研究所の所長は23日にカルタヘナで開催されたシンポジウムの中で、「調査の第一段階として、政府は民間企業と提携する予定だ」と明らかにした。

それによると、お宝探しは今春から始まる予定だという。

シンポジウムに出席した海軍少将の報道官は記者団に対し、「この調査ではロボットアームなどを使ってサンホセ号の全容を確認したり、詳細を記録することになるだろう」と語った。

このロボットシステムは2021年にコロンビア政府が取得したもので、水深1500メートルまで降下する能力を持っているという。

サンホセ号は沈没した財宝の権利を誰が所有しているかをめぐり、米国、コロンビア、スペインで法廷闘争の対象となっている。

コロンビア政府は22日、サンホセ号の権利をめぐって、米国の投資家グループ「シー・サーチ・アルマダ(Sea Search Armada)」との訴訟を正式に開始したと発表した。

同社はこの船を1982年に発見したと主張。お宝の50%に相当する100億ドルをコロンビア政府に要求している。

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