コロンビア北西部で爆弾テロ、陸軍兵士1人死亡、2人負傷

コロンビア内戦の犠牲者は45万人以上と推定されており、その大半が1985年~2018年の戦闘で死亡したとされる。
コロンビアの左翼ゲリラ「民族解放軍(ELN)」の戦闘員(Getty Images)

コロンビア北西部アンティオキア州の農村部でロバが運んでいた荷物が爆発し、陸軍の兵士1人が死亡、2人が負傷した。当局が10日、明らかにした。

同州のレンドン(Andrés Julián Rendón)知事は兵士が死亡したことを確認し、政府と戦闘を続ける同国最大の左翼ゲリラ「民族解放軍(ELN)」の犯行と非難した。

またレンドン氏は「テロリストが爆発物を搭載したロバで巡回中の兵士を狙った」と述べた。

軍も声明を出し、「何の罪もないロバをテロ行為に利用する残酷で残虐な行為だ」と非難した。

左翼ゲリラは車やバイクに爆弾を仕掛けて攻撃することが多い。専門家によると、動物が爆弾テロに利用されたのは2013年以来で、この時は犬の身体に爆弾が巻き付けられていたという。

それ以前には馬やロバが使われたことがある。

ペトロ(Gustavo Petro)大統領は2022年末、ELNとの和平交渉が順調に進んでいることを受け、他の組織への攻撃も停止するよう命じた。

しかし、内戦終結に向けた交渉は今のところ成果を上げておらず、各地で市民への攻撃が相次ぎ、麻薬カルテルが勢力を強める事態となっている。

ELNはその後、ベネズエラ国境付近で敵対勢力に攻撃を仕掛け、90人以上が死亡。政府は今年1月にELNとの交渉を中断した。

コロンビア内戦の犠牲者は45万人以上と推定されており、その大半が1985年~2018年の戦闘で死亡したとされる。

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