チリ国営コデルコ、銅高で26年上半期利益急増も生産低迷が重荷
上半期の銅生産量は前年同期比11%減の56万4000トンとなった。
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チリの国営銅生産会社コデルコは28日、2026年上半期の税引き前利益が19億7000万ドルとなり、前年同期の4億2900万ドルから4倍超に増加したと発表した。世界的な銅価格の上昇が収益を大きく押し上げた一方、主要鉱山での操業制限や鉱石品位の低下などによって生産量は減少しており、高値が業績を支える一方で、生産体制には課題が残っている。
上半期の銅生産量は前年同期比11%減の56万4000トンとなった。エルテニエンテ鉱山では操業上の制約が続き、別の鉱山でも生産が減少したほか、鉱石品位の低下が生産量を押し下げた。さらに7月にはエルテニエンテ鉱山で死亡事故が発生し、安全上の懸念から一部区域の開発が一時停止された。生産開始は2029年にずれ込む見通しとなっている。
それでも利益が大幅に増加した最大の要因は銅価格の上昇である。上半期の銅価格は1ポンド当たり653.2セントと、前年同期の461.7セントから大幅に上昇した。一方、直接現金コストは7%増の231.6セントとなり、操業コストの上昇が収益性を圧迫している。
コデルコのゴメス(Jorge Gómez)CEOは生産性の回復を最優先課題としている。2026年の生産目標は133万~136万トンとなっているが、鉱山の老朽化や設備上の問題、事故後の安全対策などが目標達成の障害となる可能性がある。
銅は電気自動車や再生可能エネルギー、送電網などに不可欠な金属で、世界的な需要拡大が見込まれている。銅価格が高水準で推移すればコデルコの収益を支える一方、鉱山の生産低迷が長期化すれば、チリ最大の銅生産企業としての供給力低下につながる。
高値による利益増加を生産回復と設備投資にどう結び付けるかが、コデルコの今後の課題となる。
