◎公共インフラや商店が被害を受けた。
2023年3月14日/ブラジル、北部リオグランデドノルテ州ナタルの刑務所近く、黒焦げになったバスと電力会社の作業員(Ney Douglas/AP通信)

ブラジルの警察当局は16日、北部リオグランデドノルテ州などで発生した暴動について、少なくとも3人が死亡、公共インフラや商店が被害を受けたと発表した。

地元メディアによると、この暴動は同州で服役中のギャングが引き起こしたという。

州警察の公安部は声明で、「ナタルで服役中のギャングはテレビの視聴や面会を拒否されたことに腹を立て、仲間に刑務所を襲うよう命じた」と述べている。

暴動は州都ナタルの中心部で3日間続き、商店が略奪され、公共バスは炎上。一部地域では銃撃戦も繰り広げられ、郊外のガソリンスタンドが爆発したと伝えられている。

この暴動でスーパーマーケットの経営者など3人が死亡。リオグランデドノルテ州と隣接する北東部パライバ州ではギャングと警察官の銃撃戦が発生し、少なくとも1人が死亡した。

両州の学校はスクールバスが狙われる恐れがあるとして休校を決め、一部の定期バスも運休した。

刑務所の中から攻撃を指示したとされるギャングの詳細は明らかになっていない。この刑務所近くでも暴動が発生したが、被害は報告されていない。

一部メディアはこの刑務所の悲惨な現状を紹介している。それによると、受刑者は刑務官から暴行を受けたり、腐った食べ物を与えられたり、極めて不衛生な環境に置かれているという。

連邦警察は今週、この地域に機動隊員220人以上を派遣したものの、一部地域ではまだ暴動が続いているようだ。

ディノ(Flavio Dino)法務・公安相は15日、刑務所の警備を許可し、刑務所内の暴力根絶を目指す新しい対策本部を設置すると発表した。

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