ブラジル、25年GDP成長率見通し引き上げ、来年は減速見込み

この新たな予測はトランプ米大統領が発表したブラジル製品に対する50%関税を考慮していない。
ブラジル、最大都市サンパウロ市(ロイター通信)

ブラジル財務省が中央銀行の緊縮的な金融政策を背景に、2026年に経済がやや減速するという見通しを示しつつ、今年の経済成長率見通しを引き上げた。同省が11日に公表した報告書で明らかになった。

同省の経済政策事務局は25年のGDP成長率を、5月予測のプラス2.4%から2.5%に引き上げた。26年の予測は2.5%から2.4%に下方修正した。

政府によると、この新たな予測はトランプ(Donald Trump)米大統領が発表したブラジル製品に対する50%関税を考慮していない。政府はその影響について、「限定的」と指摘している。

財務省は報告書の中で、「一部の製造業は特に大きな打撃を受ける可能性があるものの、関税の影響は25年の成長にほとんど影響を与えないだろう」と述べている。

トランプ氏は9日、ブラジルの盟友ボルソナロ(Jair Bolsonaro)前大統領が「魔女狩り裁判」にかけられているとして、ブラジル産の輸入品に50%の関税を課すと表明した。

中銀は先月の金融政策決定会合で政策金利を0.25%引き上げ、15.00%に設定した。

SHARE:
この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします