◎州都ポルトアレグレの中心部を流れる河川の水位はほとんど下がらず、複数地点で堤防が決壊した。
ブラジル国立宇宙研究所(INPE)は11日、過去数十年で最悪の大洪水に見舞われている南部リオグランデドスル州について、週末の大雨で状況が悪化する可能性があると警告した。
消防によると、同州で確認された死者は113人に達し、146人が行方不明、33万人以上が避難を余儀なくされている。
INPEは同州の週末の雨量を100~150ミリと予想。河川周辺の住民に最新の気象情報を確認し、雨が止んだからといって自宅に戻ったり、川の様子を見に行かないよう求めた。
同州では2週間ほど前から雨模様の天気が続き、各地で洪水や土砂崩れが発生。10日朝の時点で7万人近くが救助されている。
また当局は飼い主とはぐれた犬や猫など、1万頭近くの動物を保護している。
同州の雨量は多いところで400ミリを超えた。これは平年の2か月分に相当する。
INPEによると、ポルトアレグレの中心部を流れる河川の水位はほとんど下がらず、複数地点で堤防が決壊したという。
被害の全容は明らかになっておらず、陸軍・消防・警察・自治体が調査している。
中央政府は非常災害対策本部を設置し、担当官を被災地に派遣している。