◎最新の世論調査によると、ボルソナロ大統領の支持率は2003年から2011年まで大統領を務めたルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァ氏に大きく後れを取っている。
2021年11月10日/ブラジル、首都ブラジリアのプラナルト大統領宮殿、ジャイール・ボルソナロ大統領(Eraldo Peres/AP通信)

11月10日、ブラジル地元メディアによると、ジャイール・ボルソナロ大統領は来年予定されている大統領選挙に向けて、中道の自由党に入党することに合意したという。

ボルソナロ大統領は自由党のヴァルデマー・コスタ・ネト党首と10日に会談し、入党と公認候補として再選を目指すことに合意したと伝えられている。公式の手続きは11月22日に行われる予定。

コスタ・ネト党首は2012年に汚職とマネーロンダリングの罪で有罪判決を受け服役したが、2016年に恩赦を受け、議会選挙で復帰を果たした。

最新の世論調査によると、ボルソナロ大統領の支持率は2003年から2011年まで大統領を務めたルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァ氏に大きく後れを取っているという。

ボルソナロ大統領は社会自由党の公認候補として2018年の大統領選に出馬し、勝利した。しかし、社会自由党の指導者とボルソナロ大統領は予算を含む政策の不一致で衝突し、関係は2019年に解消された。

ボルソナロ大統領は自分の党を作ろうとしたが、十分な支持を集めことはできず、2019年以来党に所属していなかった。

AP通信によると、政府機関と自由党は地元メディアの報道に関する質問に応じなかったという。しかし、ボルソナロ大統領は先週3日のラジオインタビューで、自由党に加わる可能性を99.9%と述べていた。

ボルソナロ大統領と自由党がタッグを組むという話は今週一気に強まり、ボルソナロ大統領の家族はコスタ・ネト首に関する批判的なコメントやツイートを削除した。

サンパウロのインスパ大学の政治アナリストであるカルロス・メロ教授はAP通信の取材に対し、「ボルソナロ大統領はコスタ・ネト党首を腐敗した囚人と呼んでいた」と述べた。「ボルソナロ大統領は2018年の大統領選挙で腐敗と汚職を撲滅すると支持者に呼びかけ、多くの支持を集めました...」

極右のボルソナロ大統領は100を超える弾劾要求、不適切なコロナウイルス対応などに関する議会上院の厳しい調査と告発、人気の急落などを受け、自由党を避難所に選んだ。

上院委員会は先月末、ボルソナロ大統領の問題行動をまとめた調査報告書に基づく刑事告発を賛成多数で可決した。

ボルソナロ大統領は反ユダヤ主義、暴力の扇動、公的資金の悪用、人道に対する罪、コロナウイルスの感染拡大を放置した罪などで起訴される可能性がある。ただし、人道に対する罪は検事総長が起訴を妥当と判断すれば、ブラジルの裁判所ではなくハーグの国際刑事裁判所で追求されることになる。

ボルソナロ大統領は先週、保守的な報道機関であるJDCオンラインのインタビューの中で、「自由党とタッグを組み、左翼と戦う」と述べていた。

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