◎軍の幹部らはボルソナロ氏に選挙結果を覆すよう命じられたものの、拒否し、それを試みるのであれば逮捕される可能性があると警告した。
ブラジルの司法当局は15日、ボルソナロ(Jair Bolsonaro)前大統領が2022年の大統領選の結果を覆すよう軍・警察幹部に命じたとされる証拠を公表した。
それによると、軍の幹部らはボルソナロ氏に選挙結果を覆すよう命じられたものの、拒否し、それを試みるのであれば逮捕される可能性があると警告したという。
司法省は元陸軍司令官と空軍司令官もそれが事実であることを認めたと報告している。
ボルソナロ氏を支持する暴徒たちは2023年1月、ルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領の就任に抗議し、連邦議会、最高裁、大統領府に押し入った。
検察はボルソナロ氏がこの暴動に関与した疑いがあるとみている。
連邦警察の報告書によると、元陸軍司令官は大統領選・決選投票の後、大統領官邸の会議に他の軍幹部らと出席したという。
ボルソナロ氏は会議の中で、選挙プロセスの確認と合法性を調査する委員会を作りたいと述べたとされる。
ボルソナロ氏はこの調査委員会で問題が確認された場合は国家非常事態を宣言することも考えていたとみられる。
しかし、軍と警察幹部らはこれらの提案を拒否し、ボルソナロ氏に対し、そのような措置を取れば逮捕・訴追される可能性があると警告したという。