▽デモ隊はモラレス氏の大統領選出馬を禁じる最高裁判所の判決を非難し、アルセ大統領に辞任を要求した。
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南米ボリビアの首都ラパスで16日、エボ・モラレス(Evo Morales)元大統領の支持者と機動隊が衝突した。
デモ隊はモラレス氏の大統領選出馬を禁じる最高裁判所の判決を非難し、アルセ(Luis Arce)大統領に辞任を要求した。
最高裁は14日、2期以上の大統領就任を禁じた下級審の判決を支持し、モラレス氏の大統領選出馬を事実上阻止した。
モラレス氏の弁護団は「再出馬を認めないことは人権侵害だ」と主張していた。
モラレス氏は在任中、天然ガスに依存した経済を構築。その後、大統領の任期上限を廃止し、2019年の選挙で4選を決めたものの、紆余曲折の末、辞任。この際、治安当局によるデモ取り締まりで34人が死亡した。
憲法裁判所は昨年11月、2023年の裁判所命令を再確認し、「大統領は連続であるか否かにかかわらず、2期以上務めることはできず、3選は認められない」と裁定していた。
モラレス氏は辞任後、国外に逃亡。2020年に帰国した。大統領選は8月17日に予定されている。アルセ(Luis Arce)大統領は再選を目指さないと表明している。
現地メディアによると、機動隊は暴徒化した一部のグループに催涙ガス弾を撃ち込んだという。
デモに参加した男性はロイター通信の取材に対し、「機動隊は多くの女性、子供、老人がいるにもかかわらず、警棒を振り回し、催涙ガスを使った」と語った。
そのすぐ近くにはアルセ氏を支持する人々も集まり、モラレス氏の支持者を批判するシュプレヒコールを上げた。
モラレス氏のファンだという女性はロイターに、「私たちはお金を持っていません。エボにもう一度大統領になってほしい!」と語った。