アルゼンチン25年6月インフレ率1.6%、5年ぶりの低水準維持
25年6月のインフレ率は前年同月比1.6%増。5月の1.5%を上回ったものの、過去5年間で最低水準を維持した。
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アルゼンチンの統計機関INDECが14日、先月の消費者物価指数(CPI)を公表した。
それによると、25年6月のインフレ率は前年同月比1.6%増。5月の1.5%を上回ったものの、過去5年間で最低水準を維持した。
ロイター通信のアナリストは1.9%と予想していた。
ミレイ(Javier Milei)大統領はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「アルゼンチン人は1.6%のインフレ率を喜ぶ。私の敵は泣く」と書いた。
ミレイ氏は過去の左派政権が残した負債を一掃すると誓い、緊縮財政を推進。手厚い補助金を軒並み削減、物価統制を廃止し、通貨切り下げを含む抜本的な経済改革に着手した。
その結果、インフレ率は1桁台まで低下。16年ぶりに四半期ベースで財政黒字を達成するなど、多くの経済的成功を収めてきた。
しかし、補助金頼みの生活を送ってきた低所得者層はミレイ氏の激しいショック療法に耐え切れず、生活環境が悪化。貧困率は一時50%を超えた。
6月のデータはミレイ氏にとってさらなる好材料となる。その緊縮財政は目を疑うような3桁のインフレ率を抑制し、投資家の信頼を回復させた。
INDECによると、24年7月~25年6月のインフレ率は39.4%増、前月の43.5%から減速した。