▽23年末に就任したミレイ大統領は過去の左派政権が残した負債を一掃すると宣言。緊縮財政を推進し、手厚い補助金を軒並み削減、物価統制を廃止し、通貨切り下げを含む経済改革に着手した。
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アルゼンチンの25年4月の消費者物価指数(CPI)が3%前半まで低下し、3月を下回る可能性が高まった。
ロイター通信は12日、アナリストの予想値を更新。中央値は前年同月比3.1%増で、3月の3.7%を下回ると予想した。
23年末に就任したミレイ(Javier Milei)大統領は過去の左派政権が残した負債を一掃すると宣言。緊縮財政を推進し、手厚い補助金を軒並み削減、物価統制を廃止し、通貨切り下げを含む経済改革に着手した。
その結果、300%近くまで上昇したインフレ率は1桁台まで低下。16年ぶりに四半期ベースで財政黒字を達成するなど、多くの経済的成功を収めてきた。
しかし、補助金頼みの生活を送ってきた低所得者層はミレイ氏の激しいショック療法に耐え切れず、生活環境が悪化。貧困率は50%を超えた。
アルゼンチンのインフレ低下は多くのアナリストやエコノミストを驚かせた。
ロイターの国内外22人のアナリストの予想値は3.0~3.7%となっている。
市場の予想は最低2.0%、最高は3.5%である。また、今年後半のインフレ率は2.0%まで鈍化する可能性があると予測している。
市場は為替レートの安定、季節的な理由による食品価格の下落、世界的な原油価格の下落による燃料費の低下がインフレ率を押し下げたと指摘している。
中央銀行が最近公表した市場調査では、7月のインフレ率は2.0%、8月は1.8%と予想した。
国家統計局は14日午後に4月のインフレ率を発表する。