コロンビア上院議員銃撃、首謀者逮捕、動機いまだ不明
実行犯である15歳の少年は警察の取り調べに対し、麻薬組織の指示を受け発砲したと供述している。
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コロンビアのミゲル・ウリベ(Miguel Uribe)上院議員が銃撃された事件について、警察は5日、首謀者とされる男が逮捕されたと明らかにした。
ウリベ氏は6月7日、首都ボゴタ市内での選挙活動中に銃撃され、頭に2発、膝に1発の銃弾を浴びた。
実行犯である15歳の少年は警察の取り調べに対し、麻薬組織の指示を受け発砲したと供述している。
国家警察の長官は記者会見で、「銃撃の首謀者であるホセ・ヘルナンデス(Elder José Arteaga Hernández)を首都ボゴタの北西部で逮捕した」と語った。
警察は以前、ヘルナンデスと他の容疑者が6月7日にウリベ氏が銃撃された現場近くで目撃されていたと明らかにしていた。
容疑者は殺人未遂、銃器や弾薬の製造・密売・所持、未成年者を犯罪に利用した罪などに問われている。
国際刑事警察機構(インターポール、ICPO)は4日、コロンビア当局の要請を受け、ヘルナンデスのレッドノーティスを発行していた。
地元メディアによると、ヘルナンデスは20年以上に渡って複数の犯罪に関与し、主に殺し屋として様々な依頼を受けてきたという。
ウリベ氏は公園で演説を行っていた際、背後から襲撃された。警察は銃撃に関与したとして、15歳の少年を含む3人を逮捕している。
動機は現在も調査中だ。
ウリベ氏は先月末に4回目の手術を受け、今も意識不明の重体である。
ウリベ氏は野党・民主中道党に属し、来年予定されている大統領選への出馬を表明していた。
22年に就任したペトロ(Gustavo Petro)大統領は内戦終結に向け、左翼ゲリラとの和平交渉をまとめ、平和をもたらすと誓ったが、治安は改善するどころか悪化しているように見える。
ウリベ氏はペトロ政権の安全保障戦略、60年に及ぶ内戦を終結させるための和平交渉が失敗に終わったと批判する右派議員のひとりであった。
議会上院の多数派である右派はペトロ氏の戦略が逆効果を招いたと主張している。