◎米国のコロナウイルス陽性は群を抜いて多く、直近1週間の陽性は1日あたり約80万件を超えている。
2022年1月15日/バージニア州リッチモンドの州議会議事堂、州知事令に署名するグレン・ヤンキン州知事(Getty Images/AFP通信)

米主要メディアによると、バージニア州知事は州内の学校に適用される連邦政府のマスク規則を停止したが、多くの学区で反発の声が上がっているという。

1月15日に就任した共和党のグレン・ヨンキン州知事は、その日のうちに学生にマスク着用を求める規則を州知事令で停止し、保守派に称賛された。

しかし、AP通信が行った世論調査によると、多くの学区が州知事令に反対し、独自にマスク規則を維持する予定だという。

ヨンキン州知事は15日の記者会見で、「バージニア州内で生活する保護者は連邦政府の指図を受けることなく子供を世話する権利を保障されている」と述べた。「バイデンのマスク規則は保護者だけでなく子供の基本的人権も否定しています...」

バージニア州アーリントン郡の保護者のひとりであるホワイトハウスのジェン・サキ報道官は、個人のツイッターアカウントでこの決定に異議を唱えた。「オミクロン株は驚異的な勢いで拡大しています...」

またサキ報道官は、州内でマスク規則を維持すると宣言した学区および学校を称賛し、ヨンキン州知事を批判した。「私が間違っていると思う人は意見をお願いします。オミクロン...」

ヤンキン州知事の署名以来、アーリントン公立学校、アレクサンドリア市公立学校、フェアファックス郡公立学校を含む少なくとも3つの主要学区が「州知事令発効以降も、マスク規則を維持すべき」と述べ、着用を促し続けると誓った。

フェアファックス郡学区の責任者は16日の声明で、「区内のすべての学生、職員、関係者に17日以降もマスク規則は独自に維持されると覚えていてほしい」と述べた。

またフェアファックス郡は、「州知事令を精査しているが、今のところ疾病予防管理センター(CDC)のガイドラインに沿った予防対策を継続する予定」と強調した。

ヤンキン州知事はマスク規則だけでなく、連邦政府の公務員に対するワクチン接種義務を停止し、さらに州の教育プログラムから人種差別やヘイトクライムなどの差別に関する授業を除外し、州の活動を独自に監視する委員会を解散させた。

米国のコロナウイルス陽性は群を抜いて多く、直近1週間の陽性は1日あたり約80万件を超えている。なお、死亡者は2,000人以下を維持しているが、入院患者数は昨年1月のピークを完全に上回っており、医療機関に大きな圧力がかかっている。

バージニア州の累計陽性は140万件、死亡者は16,000人。人口は約850万人。

スポンサーリンク