米国務省、駐コロンビア大使を召喚、ペトロ大統領の発言受け

ペトロ氏は2日、X(旧ツイッター)への投稿で、「クーデター未遂があった」と書いた。
トランプ米大統領(左)とコロンビアのペトロ大統領(Getty Images)

米国務省は3日、南米コロンビアのペトロ(Gustavo Petro)大統領が米政府の立場を疑問視する発言をしたことを受け、駐コロンビア大使を召喚し、説明を求めたと明らかにした。

同省は声明で、「コロンビア政府の最高責任者から出た根拠のない発言を受け、在コロンビア大使館の大使を召喚し、説明を求めた」と述べた。

ペトロ氏はこれに応じ、駐米国大使を召喚。声明で、「両国の関係における優先事項の進展について、大使と話し合いたい」と述べた。

米国務省のブルース(Tammy Bruce)報道官は声明で、「政府は現在の二国間関係の現状に対する深刻な懸念を明確にするため、必要な措置を講じていく」と述べた。

ブルース氏は大使を召喚した理由を明らかにしていない。

ペトロ氏は今週、軍の現役および退役軍人が自身を追放する計画を立てていると表明。司法省は1日、24年5月まで2年間外相を務めたレイバ(Alvaro Leyva)氏が主導したとされる「クーデター計画」の調査を開始したと明らかにした。

レイバ氏はペトロ氏に対する国際的な圧力を高めるため、米連邦議会の議員に接触したとされる。

ペトロ氏は2日、X(旧ツイッター)への投稿で、「クーデター未遂があった」と書いた。

またペトロ氏は「米政権が私を殺そうとする者たちを助けた」と主張した。

地元メディアによると、レイバ氏は米フロリダ州選出の2人の下院議員に支援を求めたとされる。両者は関与を否定している。

22年に就任した左派のペトロ氏は内戦終結に向け、左翼ゲリラとの和平交渉をまとめ、平和をもたらすと誓ったが、治安は改善するどころか悪化しているように見える。

コロンビアはこの地域における米国の主要な戦略的パートナーであったが、ペトロ氏の就任で関係が悪化。ペトロ氏はゲリラおよび麻薬カルテルとの戦いを「過去の右派政権と米国のミス」と呼び、戦争ではなく対話を重視し、コカの根絶目標を見直し、生産を容認している。

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