◎コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやISISとつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
コンゴ民主共和国、北キブ州ゴマ、陸軍の兵士(Getty Images)

米国務省は3日、コンゴ民主共和国のイスラム国(ISIS)系組織の指導者の逮捕につながる情報に最大500万ドルの報奨金を提供すると発表した。

在コンゴ・米国大使館は声明で、「国務省は民主同盟軍(ADF)の指導者の逮捕につながる情報に対し、最大500万ドルの報奨金を支払う」とした。

ADFはウガンダで発足した反政府勢力であり、1990年代半ばからコンゴ東部に拠点を置き、民間人数千人を虐殺したと告発されている。

コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやISISとつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。

コンゴ・ウガンダ連合軍は2021年、コンゴ東部の北キブ州とイトゥリ州で対ADF作戦を開始した。

米国務省によると、ADFのリーダーであるムサ・バルク(Musa Baluku)はウガンダ国籍で、1975年か1976年生まれ。2019年にISISへの忠誠を誓い、現在はコンゴに潜伏しているとみられる。

在米大使館は声明の中で、「ADFはバルクの指揮下のもと、子供を含む民間人を虐殺、レイプ、誘拐し続けている」と述べている。

米国務省はバルクを2021年に「特別テロリスト」に、ADFをテロ組織に指定している。

コンゴ東部では土地、水、権力を争う泥沼の紛争が数十年に渡って続いている。国連によると、紛争の影響で600万人近くが国内避難民となり、数十万人が極度の食料不足に陥っているという。

さらに、東部で攻勢を強める反政府勢力「3月23日運動(M23)」はコンゴ軍と戦争状態にあり、各地で民間人を虐殺している。

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