◎フロリダ州裁判所は先月、マー・ア・ラゴで回収された1万1000件の文書を精査するため、トランプ側が指名した特別主席の審査への関与を認めた。
ドナルド・トランプ前大統領(Getty Images/AFP通信)

トランプ(Donald Trump)前米大統領の弁護団は4日、FBI(連邦捜査局)がフロリダ州のマー・ア・ラゴから機密文書を押収した問題について、最高裁判所に介入を要請した。

弁護団はフロリダ州裁判所が任命する主事(中立な裁定者)に「ファイルの一部」の確認を認めるよう求めている。

FBIは8月、トランプ氏が安全保障に影響を与える文書やメモをホワイトハウスから自宅に持ち込んだとして、マー・ア・ラゴを家宅捜索した。

家宅捜索から数週間、トランプ氏の弁護団は「資料の一部は非公開を認める行政特権と呼ばれる手続きにより保護されている」と主張し、司法省に異議を申し立てた。

フロリダ州裁判所は先月、マー・ア・ラゴで回収された1万1000件の文書を精査するため、トランプ側が指名した特別主席の審査への関与を認めた。

しかし、連邦控訴裁判所は司法省を支持し、トランプ側が求めている103文書の審査を禁じた。この判決により、FBIは引き続き全ファイルに目を通すことができるようになった。

トランプ氏の弁護団は最高裁に宛てた書簡の中で、「特別主席は分類マークが付いた文書が実際に分類されているかどうか、また分類にかかわらず、それらの記録が個人の記録か大統領の記録かを判断するために、103件の文書にアクセスできるようにすべきだ」と主張した。

トランプ側はどうしても103文書を確認したいのである。

トランプ側の法的措置は最高裁の緊急訴訟手続きに基づき提出されたものであり、判事は数週間以内に判断を下すとみられる。司法省は10月11日までにこの申し出に対する返答を最高裁に提出しなければならない。

最高裁の判事9人のうち6人は保守派であり、そのうち3人はトランプ氏が任命した。

しかし、最高裁は司法省の記録開示を阻止しようとするトランプ氏の過去の申し立てを却下し、2020年大統領選におけるトランプ陣営の訴えもすべて退けている。

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