▽2024年第4四半期、メキシコのGDP伸び率はパンデミック以来初めてマイナスを記録した。
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トランプ(Donald Trump)米大統領による関税政策でメキシコ経済は打撃を受けており、25年第1四半期はマイナス成長となる可能性が高く、テクニカルリセッションに突入しそうだ。
XPインベストメンツのラテンアメリカ担当は11日、ロイター通信の取材に対し、「ダメージはすでに出ており、第2四半期はわずかに回復するかもしれないが、第1四半期のマイナスは避けられそうにない」と述べた。
2024年第4四半期、メキシコのGDP伸び率はパンデミック以来初めてマイナスを記録した。第1四半期もマイナスとなれば、2四半期連続のマイナス、テクニカルリセッションとなる。
トランプ氏の関税圧力は昨年壊滅的な干ばつに見舞われたメキシコを苦しめている。投資家は物議を醸している司法制度の見直しや、与党の権力強化に懸念を示し、投資を控えてきた。
シェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領にとって、経済は頭痛の種だ。
シェインバウム氏は高い支持率を誇っているが、1980年代以降で最悪の財政赤字を引き継いだため、支出を抑制しなければならなかった。
景気後退は財政改革への圧力を再燃させるだろう。シェインバウム氏は経済が低迷する中、現在の福祉水準の維持に苦慮する一方、大幅な改革は必要ないと述べている。
トランプ氏は先週、メキシコとカナダの輸入品に対する25%の関税を発動。中国には10%の追加関税を課した。
しかし、トランプ氏はそれから2日後、「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)対象の製品に関しては4月2日まで関税を免除する」と発表した。
株式市場はトランプ発言に振り回され、この1週間大荒れの展開となっている。鉄鋼とアルミニウムに対する25%のトランプ関税は3月12日に発動する予定だ。メキシコを含むすべての国が対象となる。