◎イーロン・マスク氏の目標:今後2~4年で火星に人を集めることを目指す。
◎飛行テストを行ったスターシップロケット「SN8」は着陸に失敗、爆発炎上した。
EPA/イーロン・マスク氏

12月9日、テキサス州ボカチカのスペースXの基地で、スターシップロケット「SN8」の飛行テストが行われた。

このロケットは月または火星に人や物資を輸送する目的で開発されている。

空高く打ち上げられたSN8は、着陸を試みた際に爆発炎上した。

試験前、飛行高度は約41,000フィート(約12,500m)に達すると予想されていた。

爆発炎上後、スペースXのCEO、イーロン・マスク氏は声明でチームを称賛し、「必要なデータはすべて得た」と述べた。

イーロン・マスク氏:
「火星、来たぞ!!」

「ご支援ありがとうございます!今回の試験は火星への玄関口です」

ロイター通信/テキサス州ボカチカ、スターシップロケット「SN8」着陸の瞬間

スペースXはSN8の飛行テストについて、「ビークルの3つのラプターエンジンの性能、ビークルの全体的な空力進入機能(ボディフラップを含む)、ビークルが推進剤の移行を管理する方法など、多くの項目をチェックする」と説明している。

また報告によると、「SN8はこのサイズのロケットとして初めて、着陸フリップ操作を実行する」という。

今回は、「発射→上昇→目標高度に到達→水平降下→垂直姿勢に移行→着陸」の流れをテストする予定だった。

打ち上げられたSN8は着陸を試みたが、何らかのトラブルが発生し地面に勢いよく衝突、爆発した。

マスク氏は着陸について、「燃料ヘッダータンクの圧力が低く、着陸速度が速くなった結果、予定外のクラッシュを起こした」と説明した。

スペースX/テキサス州ボカチカ、スターシップロケット「SN8」

スペースXによると、スターシップロケットは今後、スーパーヘビーと呼ばれるブースターを使用して飛行する予定だという。

これは70メガニュートン以上の推力を生み出し、人類を月に送り込んだアポロ11号よりはるかに優れた性能を有している。

また、ロケットは再利用できるように設計されており、各ミッションの最後に今回失敗した着陸を行う。なお、仕様によると、ロケットの積載重量は100トン以上、全長は118mに達するという。

この積載重量には、月と火星に基地を建設するためのハードウェアも含まれていると伝えられている。

今年6月、マスク氏は声明で、「最優先事項はファルコン9ロケットではなくスターシップ」と述べた。

NASAはマスク氏に、今後数年で月面にスターシップを着陸させる検討を行うよう依頼している。

しかし、マスク氏はより高い目標とスケジュールを設定した。

先週、ドイツのイベントに出席したマスク氏は記者団に対し、「今後2~4年で火星に人を集めることを目指している」と語った。

スペースX/テキサス州ボカチカ、スターシップロケット「SN8」

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