2020年11月15日 ロイター通信/フロリダ州、ケネディ宇宙センター

15日、スペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ(スペースX)のファルコン9ロケットの打ち上げがフロリダ州ケネディ宇宙センターで行われた。

アメリカ航空宇宙局(NASA)によると、4人を乗せたクルードラゴンカプセルは無事軌道に乗ったという。

今回、国際宇宙ステーション(ISS)に向かったのは、NASAのシャノン・ウォーカー氏、ビクター・グローバー氏、マイケル・ホプキンス船長、日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)に所属する野口 聡一氏の4人。

野口氏は、ディスカバリー(2005年)とソユーズロケット(2009年)に搭乗したベテラン中のベテランである。

4人を乗せたファルコン9ロケットは、現地時間19:27にケネディ宇宙センターから打ち上げられた。

ISSまでの飛行時間は1日強、ドッキングは17日の予定。

ジョー・バイデン氏のお祝いメッセージ

ISSでドッキングをサポートするのは、NASAのキャスリーン・ルビンス氏、ロシアのセルゲイ・ルイシコフ氏とセルゲイ・クド・スべルチコフ氏の3人。

今回の打ち上げで地上約410km地点に位置するISSの駐在員は3人から7人に増加し、実行できる微小重力科学実験の量は3倍になるという。

2020年11月15日 EPA/フロリダ州、ケネディ宇宙センター、伝統行事「クルーウォークアウト」の様子

スペースXは宇宙飛行士の輸送手段開発、テスト、飛行を実現するために、NASAと30億ドル以上の契約を結んでいる。

NASAによると、低軌道への輸送を「委託」する新しいモデルで調達コストを数十億ドル削減し、月と火星へのの野心的なプロジェクトをさらに加速させる予定だという。

スペースXとNASAは宇宙飛行士を月に送り込む「新しいロケット」のテスト準備を進めており、2024年までに達成したいと述べた。

なお、NASAはボーイング社とも同様の契約を締結しているが、こちらの開発はスペースXより1年以上遅れている。

2020年11月15日 EPA/フロリダ州、ケネディ宇宙センター、野口 聡一氏

4人はISSに約6カ月間滞在し、少なくとも4回船外活動を行う予定。

NASAは2011年にスペースシャトル事業から撤退。その後は、ロシアのソユーズロケットに宇宙飛行士を乗せ、ISSに送り込んでいた。(搭乗料を支払っていた)

搭乗券の購入はスペースXとボーイングの参入で終了した。ただし、NASAとソユーズ宇宙船の関係は今後も続く。

NASAの宇宙飛行士はソユーズ宇宙船に無料で出入りし、ロシアの宇宙飛行士はそれと引き換えにNASAのロケットで宇宙に飛び立つことができるようになった

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