◎NY州の決定は疾病予防管理センター(CDC)の新しいガイドラインに基づいている。
2021年12月21日/ニューヨーク州、ローワー・イースト・サイドの学校(British Newman/AP通信)

ニューヨーク州のキャシー・ホークル州知事は27日、コロナウイルスの陽性者が劇的に減少したことを受け、州内の学校に課していたマスク着用義務を3月2日までに解除すると発表した。

さらにNY市のエリック・アダムス市長も同日、陽性者と入院患者の減少傾向がこのまま続くようであれば、来週初めまでにレストラン、バー、劇場などでのワクチンパスポート提示を解除する可能性があると発表した。

アダムス市長は声明の中で、「市内の約100万人の生徒に対するマスク義務も解除されるだろう」と述べ、ホークル州知事の決定を歓迎した。

NY州の学校は対面授業を本格的に再開している。

ホークル州知事は記者団に対し、「ついにこの時が来た」と嬉しそうに語った。

NY州の決定は疾病予防管理センター(CDC)の新しいガイドラインに基づいている。CDCは25日にマスク着用指針を大幅に緩和した。

保健当局によると、州内の直近1週間の平均陽性は1,700件を下回り、昨年7月の水準まで低下したという。病床使用率と死亡者の指標も同じく低下している。

CDCのガイドラインには拘束力がないため、州政府は独自のルールを設定できる。NY州の規則は他の州に比べると厳しかったが、ホークル州知事は緩和を決断した。

また州政府によると、地方自治体が必要と判断すれば独自に課している規則を維持することもできるという。AP通信によると、一部の郡はしばらく学校でのマスク着用義務を維持する方針。

州の決定は保育施設にも適用される。

ホークル州知事はアダムズ市長と相談し緩和を決めたと述べている。

NY州は今月初めに一部の屋内施設でのマスク着用義務を解除したが、学校での着用は維持していた。公共交通機関、刑務所、ホームレスシェルター、介護施設、医療現場などでの着用は維持される。

市のホスピタリティ産業を代表する団体はワクチンパスポートシステムの解除を歓迎した。

アダムス市長は規則の解除を望んでいると述べる一方、陽性者と入院患者が増加に転じれば方針転換もあり得ると警告している。

アダムス市長は記者団に対し、「市の指標は下がり続けている」と述べ、医療関係者とワクチン接種を終えた市民に感謝した。

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