◎容疑者は発煙筒を使用したうえで銃を乱射し、現場から逃走した。
2022年4月12日/ニューヨーク州ブルックリン地区の地下鉄駅入り口(John Minchillo/AP通信)

ニューヨークのブルックリン地区で12日、ガスマスクを着用し建設用ベストを着た男がラッシュアワーの地下鉄内で銃を乱射し、少なくとも10人が撃たれ負傷、6人が怪我をした。

容疑者は発煙筒を使用したうえで銃を乱射し、現場から逃走した。NY市警は大規模捜査を開始している。

主要メディアによると、撃たれた10人のうち5人は重傷だが、命に別状はないという。

NY市警のスーウェル本部長は12日、記者団に対し、「事件はテロとして扱っていないが、テロの可能性を除外したわけではない」と述べた。

AP通信によると、FBI(連邦捜査局)と合同テロ対策委員会は現場近くの企業の監視カメラを確認し、聞き取り調査を行っている。

現場で調査にあたったNY市警の当局者はAP通信の取材に対し、「容疑者が使用したと思われる銃器、複数の発発煙、その他の証拠品を回収した」と説明した。

現場に居合わせたという女性はラジオ1010 WINSのインタビューの中で、「地下鉄の扉が開くと、煙が充満した車内から乗客が飛び出してきた」と語った。「数十人が叫び声を上げながら走り去っていきました」

ニューヨーカーの中には全米で最も交通量の多い地下鉄に乗ることに不安を覚える人も多い。当局は事件後、NY州コネティカットからペンシルベニア州フィラデルフィア間の駅の警備を強化すると発表した。

ある乗客がソーシャルメディアに投稿した映像には、銃声と思われる「パン」という音と、フード付きのスウェットシャツを着た乗客が何かを指さしている姿が映っていた。別の映像には車内から煙があふれ出し、扉が開くと乗客が出口に向かって一斉に走り、数人が足を引きずりながら降りる様子が映っていた。

ホークル州知事は12日の記者会見で、ニューヨーカーに警戒を呼び掛けた。

報道によると、バイデン大統領、ハリス副大統領、ガーランド司法長官も事件の説明を受けた。コロナに感染し隔離されているアダムス市長はビデオ演説で負傷者の早期回復を祈り、当局に容疑者を速やかに確保するよう命じた。

2022年4月12日/ニューヨーク州ブルックリン地区の地下鉄駅入り口(John Minchillo/AP通信)
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