MS-13リーダーに懲役68年、8件の殺人事件に関与 米ニューヨーク地裁
アレクセイ・サエンツ(30歳)被告は2016年に2人の女子高生が殺害された事件を含む8件の殺人事件に関与したとして起訴された。
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米ニューヨーク州の連邦裁判所は2日、ロングアイランドでの8件の殺人事件に関与したとして、エルサルバドルのギャング「マラ・サルバトルチャ(通称MS-13)」の幹部とされる男に懲役68年の実刑判決を言い渡した。
アレクセイ・サエンツ(Alexi Saenz、30歳)被告は2016年に2人の女子高生が殺害された事件を含む8件の殺人事件に関与したとして起訴された。
検察は昨年、死刑を求刑。その後、被告が法廷で遺族に許しを請い、謝罪したとして、死刑求刑を撤回し、懲役70年を求刑した。
被告は対立するギャングとの縄張り争いを有利に進めるため、構成員に殺人を命じたり、放火、銃器犯罪、麻薬密売など、複数の罪に問われていた。
被告の弁護士は情状酌量を求めたが、判事は「刑務所で生涯を終えるべき」と述べ、仮釈放なしの懲役68年を言い渡した。
現地メディアによると、被告は法廷で、神、家族、そして被害者と遺族に許しを請い、「自分はかつての自分とは別人になった」と主張していた。
被告以外にも複数のMS-13構成員が殺人、放火、銃器の売買、麻薬密売、人身売買などで逮捕・起訴されている。
MS-13はエルサルバドルに拠点を置く中米最大のギャング。構成員は数万人と推定され、長い間、同国の広い範囲を支配し、殺人や強盗を繰り返してきた。
トランプ政権は2月、MS-13を含む中南米の8つの麻薬組織を外国テロ組織に指定した。