◎ケンタッキー州のアンディ・ベシア州知事は12月11日の記者会見で、州の死者は100人を超える可能性があると述べた。
2021年12月11日/ケンタッキー州メイフィールドの工場近く(Timothy D. Easley/AP通信)

主要メディアによると、中東部ケンタッキー州で巨大竜巻が発生し、これまでに少なくとも70人の死亡が確認されたという。

同州のアンディ・ベシア州知事は12月11日の記者会見で、州の死者は100人を超える可能性があると述べた。

竜巻は10日夜に同州西部のメイフィールドと周辺地域を襲ったと伝えられている。当局によると、360km以上の範囲が竜巻の影響を受け、隣のイリノイ州などでも被害が確認されたという。

ケンタッキー州は非常事態を宣言し、救助活動と被害状況の把握を進めている。

AP通信などによると、メイフィールドのろうそく工場、イリノイ州のアマゾン社倉庫、アーカンソー州の老人ホームなどが被害を受けたという。ろうそく工場の被害は深刻で、数十人が建物の崩壊に巻き込まれたと伝えられている。

ベシア州知事は今回の竜巻を「ケンタッキー州史上最悪」と呼び、「竜巻が通過した地域は荒廃した」と述べた。「巨大な金属ポールがねじ曲がり、工場はバラバラになり、多くの民家が巻き込まれたと報告を受けています...」

またベシア州知事は、ろうそく工場から少なくとも40人が救助されたと明らかにした。工場内に100人以上が避難していたと伝えられている。

ケンタッキー州の西部ホプキンス群では列車が横転した。死傷者の有無は確認されていない。

イリノイ州では11日午前の段階で少なくとも1人の死亡が確認されている。州警察によると、救助活動は難航しているという。南部エドワーズビルにあるアマゾン社の倉庫は天井がはぎとられていた。

テネシー州の北西部では少なくとも3人が死亡した。緊急事態管理庁は11日の声明で広い範囲が被害を受けたと述べたが、詳細は明らかにされていない。

アーカンソー州北東部では老人ホームの一部が崩壊し、1人が死亡、5人が負傷した。地元メディアによると、施設内に閉じ込められた入居者は救助されたという。

ジョー・バイデン大統領は11日のツイートで影響を受けた州に必要な支援を提供すると述べた。

スポンサーリンク