◎マスク氏は4月にツイッター社を440億ドルで買収すると提案したが、先週、これを撤回した。
2022年3月22日/ドイツのテスラ工場、イーロン・マスクCEO(Patrick Pleul/ロイター通信)

テスラ社のマスク(Elon Musk)CEOは15日、ツイッター社が起こした訴訟を「不当」と批判した。

マスク氏は4月にツイッター社を440億ドルで買収すると提案したが、先週、これを撤回した。同氏によると、ツイッター社は複数の契約違反を犯したという。

ツイッター社はこれを不服とし、デラウェア州の裁判に訴状を提出。買収を速やかに成立させるよう訴えた。

ツイッター社は判事に9月中の審理を求め、「買収取引の期限は10月に迫っている」とした。

マスク氏の弁護士は15日に裁判所に提出した書簡の中で、「ツイッター社の訴えは10月24日までに買収を成立させるという誤った契約内容を前提としている」と主張した。

デラウェア州裁判所はマスク氏が契約に基づきツイッター社を買収する必要があるかどうかを判断する。

マスク氏の弁護士は書簡の中で、「ツイッターは2カ月足踏みし、真実を隠蔽した状態で被告に買収を強制しようとしている」と述べている。

マスク氏はツイッター社にbotやスパムアカウントの情報を開示するよう求めていた。

しかし、マスク氏によると、ツイッター社は必要な情報を提供せずに「botやスパムの数は全ユーザーの5%未満」と主張したという。

マスク氏はこの主張を却下し、「botやスパムアカウントは全ユーザーの20%以上を占めている可能性がある」と指摘した。

マスク氏の弁護士は、「被告は5月6日に行われたツイッター社幹部との会談で、ツイッターが脆弱であることを知り、愕然とした」と述べ、来年2月中旬まで公判期日を延期するよう要請した。

ツイッター社の株価はここ数カ月で大幅に下落した。7月15日のニューヨーク取引終了時点で37.74ドルとなり、マスク氏が提案した54.20ドルを大きく下回っている。

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