◎国家情報長官室はコロナウイルス起源調査報告書(完全版)の中で、コロナの起源は特定できない可能性があると述べ、「生物兵器として開発されたものではない」と結論づけた。
2021年7月27日/ージニア州マクリーンの国家情報長官室、アブリル・ヘインズ国家情報長官(Susan Walsh/AP通信)

米主要メディアによると、国家情報長官室はコロナウイルス起源調査報告書(完全版)の中で、コロナの起源は特定できない可能性があると述べ、「生物兵器として開発されたものではない」と結論づけたという。

国家情報長官室が統括するインテリジェンス・コミュニティは5月、ジョー・バイデン大統領の命を受け、コロナの起源調査を行い、8月に報告書を公表した。

報告書の完全版によると、起源に関するインテリジェンス・コミュニティ内の意見は分かれているが、コロナが生物兵器として開発されたとは考えておらず、遺伝子操作されたものではないと信じているという。

世界保健機関(WHO)と中国当局が今年3月に公表した共同報告書は、湖北省武漢市の研究所からコロナが漏洩したという仮説はありそうにないと結論付け、中国当局は他の可能性について調査すべきと推奨していた。

しかし、中国は武漢市で最初に確認されたコロナの当時の遺伝子配列やその他の情報を提供せず、世界から非難された。

バイデン大統領は、コロナは武漢ウイルス研究所から漏洩したという仮説の勢いが増したことを受け、インテリジェンス・コミュニティに調査を命じた。

ドナルド・トランプ前大統領とその支持者たちはコロナを「チャイナウイルス」と呼び、武漢ウイルス研究所から漏洩したに違いないと主張してきたが、アンソニー・ファウチ博士を含む国の主要な医療専門家はありそうにないと述べていた。

報告書の完全版に関与した政府の高官はAP通信の取材に対し、「中国が生物兵器としてコロナを開発し、拡散したという主張は却下された」と述べた。「調査の結果、生物兵器説を唱えた者たちは武漢ウイルス研究所にアクセスできず、証拠を提示せずに偽情報を広めたという結論に達しました...」

インテリジェンス・コミュニティ内の4つの機関は、「コロナは動物から人間に感染し、その後拡大した」という説に確信を持っていると述べた。しかし、別の5つ目の機関は、武漢ウイルス研究所の生物兵器説に中程度の自信を持っていると述べた。

インテリジェンス・コミュニティは、「中国当局は2019年後半の初感染までコロナウイルスの存在に気づいていなかった」と述べる一方、中国は起源の調査を妨害し、情報共有を拒否し続けていると非難した。

中国当局は3月の調査の中で、コロナは武漢市の海鮮市場で取り扱われていた動物から人間に感染した可能性が高いと結論づけ、生物兵器説を却下した。

ワシントンD.C.の中国大使館は29日、ロイター通信の取材に対し、「当局は科学に基づく起源調査を支援し、今後も積極的に関与していきます。しかし、この問題を政治化しようとする試みには固く反対します」と述べた。

ウイルスの起源を特定することは簡単ではなく、10年以上かかることも珍しくない。

重症急性呼吸器症候群(SARS)は2003年2月に初確認され、その年の後半、研究機関は中国広東省の動物市場で中間宿主と思われる動物を発見した。しかし、起源である中国雲南省のコウモリの洞窟にたどり着いたのは2017年だった。

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