▽カナダは米36州の最大の輸出相手であり、毎日約36億カナダドル(約3870億円)相当の商品とサービスを送っている。
カナダのトルドー(Justin Trudeau)首相は1月31日、トランプ米政権が関税に踏み切った場合、即座に応じる用意があると表明した。
ホワイトハウスのレビット(Karoline Leavitt)報道官は31日の記者会見で、2月1日からカナダとメキシコの輸入品に25%の関税を課すと明らかにした。
トルドー氏は米国との貿易に関する委員会でこの問題に言及。「カナダ国民は厳しい時代の始まりを目の当たりにする可能性がある」と語った。
またトルドー氏は米国が関税に踏み切った場合、即座に対応し、米国も正念場を迎えることになると述べた。
「われわれは対応策を準備しています。意図的で、力強く、しかし合理的で、即座の対応策です。私たちはそれを望んでいませんが、もし彼が前進すれば、私たちも行動を起こすことになるでしょう...」
カナダは米36州の最大の輸出相手であり、毎日約36億カナダドル(約3870億円)相当の商品とサービスを送っている。
米国が輸入する原油の約60%、電力の85%がカナダ産である。
これらに関税をかけた場合、双方が大きな影響を受けることになる。
トランプ氏は昨年、メキシコとカナダの麻薬・移民対策を非難し、「米国が求めるレベルの措置を導入するまで関税を維持する」と述べていた。
トランプ氏はフェンタニルの流入阻止と取り締まり強化を公約の一つに掲げている。
フェンタニルは2ミリグラム服用しただけで死に至る可能性があり、その効果はモルヒネの100倍といわれている。
米国に流入するフェンタニルの99.9%がメキシコ産である。カナダ政府はトランプ氏がカナダとメキシコの麻薬・移民流入を同列に扱っていることを批判している。