ICEの移民摘発中に屋根から落ちた男性死亡 米カリフォルニア

この事件は地域社会と連邦政府の間で緊張が高まる中発生した。
2025年7月10日/米カリフォルニア州ベンチュラ郡、移民の暴動に対処する連邦捜査官たち(ロイター通信)

カリフォルニアで移民税関捜査局(ICE)施設の摘発中に屋根から転落した農夫が死亡した。現地メディアが13日に報じた。

この事件は地域社会と連邦政府の間で緊張が高まる中発生した。トランプ政権は現在、大規模な移民強制送還キャンペーンを実施中、最近数ヶ月間で取り締まりを強化した。

カリフォルニア州ではこれに抗議するデモが増加し、警察当局との衝突に発展している。

ABCニュースによると、亡くなった男性は12日、ベンチュラ郡でICEの摘発から逃れようとした際、10メートルほどの高さから落下し、重傷を負ったという。

ICEは10~12日にかけて南カリフォルニアで少なくとも2件の大規模な移民摘発作戦を決行。ベンチュラ県の農場で抗議者と衝突した。

ABCは関係者の話しとして、「男性はICE捜査官から逃れようとした際、屋根から落ち、首と頭蓋骨を骨折し、病院に搬送された」と伝えていた。

国土安全保障省(DHS)は「屋根から落ちた男性はICE捜査官に追われていなかった」と述べている。

トランプ(Donald Trump)大統領の移民政策の立案者であるスティーブン・ミラー(Stephen Miller)氏はICEに対し、1日あたりの不法滞在者の検挙数を3000人に増やすよう働きかけてきた。

トランプ氏は不法移民と合成麻薬フェンタニルによる「脅威」を理由に、国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく国家非常事態を宣言。南部のメキシコ国境に軍を展開し、軍用機で不法移民を送還するなど、様々な移民対策を導入している。

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