コロナウイルス感染者に接近すると警告する技術を共同開発中

世界を席巻するアップル(Apple)とグーグル(Google)は、コロナウイルスに感染していることが「判明した人」との接近を避ける技術を共同開発中と発表した。

両社は連絡先追跡アプリが効率的に実行されることを狙い、かつ、専用アプリをダウンロードすることなく、警告する技術を確立したいと考えている。

トランプ大統領はこの技術に対し、「開発を検討(許可)するには時間を要するだろう。非常に興味深い技術ではあるが、多くの人々は自由という権利を侵害されないか心配する」と記者会見で述べた。

トランプ大統領と政府が懸念している主な事項は以下の通りである。
・コロナウイルス罹患者の氏名をアップルとグーグルに提供しなければならない
・両社の関係者は罹患者の氏名を知る
・罹患者がスマートフォンを所有していなければ意味をなさない
・罹患者がスマートフォンを携帯していなければ意味をなさない
・罹患者にスマートフォン保持を強要すれば、自由を侵害することになる
・罹患者のスマートフォンが悪用される可能性
・追跡システムがあれば大丈夫、という油断
・差別の助長

コロナウイルス罹患者を追跡する方法は非常にシンプルだが、まず当人がスマートフォンなどのデバイスを保有していることが大前提である。デバイスから発せられるBluetooth信号を使い、コロナウイルス罹患者が接近してきたら警告音を出す。

アップルとグーグルは「この取り組みの中で最も重要な要素は、プライバシー、透明性、同意である。この技術が構築されることを楽しみにしている」と共同記者会見で述べた。

シンガポール、イスラエル、韓国、ポーランドなどの一部の国では、既にコロナウイルスの感染警報を出すために、国民の携帯電話を使用している。また、イギリス、フランス、ドイツの保健当局も携帯電話を使った独自の取り組みを行っている。アメリカの一部の自治体では、情報を共有できるアプリを採用するか否かを検討中だという。

コロナウイルス感染者の追跡機能が確立されれば、海外旅行などで国外に移動したとしても、スマートフォンを持っている限り追跡を継続できるかもしれない。なお、関連するデジタルID等の記録はリモートコンピュータサーバーに保存されるが、両社はこれらを利用し個人の身元を明らかすることはない、と述べている。

アップルとグーグルは、プライバシー保護のために使用する予定の暗号仕様の詳細と、Bluetoothが果たす役割を記者会見で説明した。また、これらのシステムによるコロナウイルス対策は信頼できるし、皆が望むことを確信している、と述べた。

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