◎プリゴジン氏はゲラシモフ参謀総長やショイグ国防相を「役立たず」「ゴミ」「カス野郎」「大バカ」「裏切り者」などと呼んでいる。
ロシアのプーチン大統領(右)と民間軍事会社ワグネルの創設者プリゴジン氏(Getty Images)

ウクライナ軍と激戦を繰り広げているロシアの民間軍事会社ワグナルの創設者プリゴジン(Yevgeny Prigozhin)氏が11日、ロシア国防省の命令を一蹴した。

ショイグ(Sergei Shoigu)露国防相は10日、全ての志願兵に対し、月末までに同省と契約を結ぶよう命じた。これはウクライナで戦う民兵をロシア正規軍に統合する措置のひとつとみられる。

ショイグ氏はワグネルに言及しなかったが、西側のアナリストはこの命令について、「正規軍よりはるかに強力なワグネルを管理下に置くことを目的としている」という見方を示した。

プリゴジン氏は11日に公開した動画でショイグ氏を「役立たずのバカ」「裏切り者」と罵り、契約など結ばないと言明した。

またプリゴジン氏は「この契約はワグネルには適用されない」と主張した。

プリゴジン氏はゲラシモフ(Valery Gerasimov)参謀総長やショイグ氏を「役立たず」「ゴミ」「カス野郎」「大バカ」「裏切り者」などと呼び、これらの無能な幹部がウクライナ侵攻を泥沼化させ、多くの兵士を死地に追いやったと断じている。

ショイグ氏とゲラシモフ氏はプリゴジン氏の激しい侮辱動画について公の場でコメントしていない。

プリゴジン氏はこれらの無能な幹部のせいでウクライナ東部ドネツク州バフムートの戦いに駆り出された数万人が死亡したと非難している。

ワグネルはアフリカ各国で影響力を強めるなど、ロシア正規軍を上回る勢いでこれらの国々を不安定化させ、天然資源などで大きな利益を上げている。

プリゴジン氏は11日の声明で米国も非難した。「世界を不安定にした米国にこの問題(ウクライナ侵攻)について抗議する権限はありません...」

またプリゴジン氏は、「ワグネルはロシアの利益を追求するが、その非常に効率的な指揮系統はショイグが介入することで大ダメージを受けるだろう」と述べた。「無能なバカが仲介に入って良いことなどありません...」

プリゴジンはショイグ氏を無能と罵り、「あの男は軍を適切に管理できない」と非難。ワグネルはウクライナでの行動について、ハルマゲドン将軍の愛称で知られるスロビキン(Sergey Surovikin)副司令官と調整していると述べた。

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