◎ロシア国防省はウクライナ兵が一時的に居住していた建物を攻撃し、600人以上を殺害したと主張している。
2023年1月7日/ウクライナ、東部ドネツク州、ウクライナ軍が奪還した集落の住民(Evgeniy Maloletka/AP通信)

ウクライナ政府は8日、ロシア軍がウクライナ軍の拠点を攻撃し、兵士600人以上を殺害したという主張を「プロパガンダ」と一蹴した。

ロシア国防省によると、東部の部隊はクラマトルスクにあるウクライナ軍拠点の位置を割り出し、ミサイル攻撃で兵士600人以上を殺害したという。

同省はこの攻撃について、東部ドネツク州マキイフカのロシア軍兵舎に対する元旦の攻撃の報復と説明している。

しかし、ウクライナ軍は拠点が攻撃を受けたという主張を否定した。

ウクライナ軍参謀本部の報道官は英BBCニュースのインタビューで、「これはロシアのプロパガンダのひとつである」と語った。

ロシア国防省はウクライナ兵が一時的に居住していた建物を攻撃し、600人以上を殺害したと主張している。同省によると、2棟の建物に1300人以上のウクライナ兵がとどまっていたという。

AP通信などによると、クラマトルスク市内から1.5kmほど離れた地点にある2つの建物が攻撃を受けたことは事実とみられるが、そこに兵士がいた形跡はなかったという。

ウクライナ公共放送も同様の見解を示し、攻撃を受けたとされる職業訓練校の映像を公開した。

ロシア国防省はこの建物にウクライナ兵が出入りしていたと主張している。

しかし、攻撃を受けたとされる建物は一部が損壊しているだけで、現地メディアによると、遺体も確認できなかったという。

ロシアのプーチン(Vladimir Putin)大統領が一方的に宣言した36時間の停戦は全く機能することなく終了した。双方は各地で攻撃が続いたと報告している。

ウクライナ当局によると、東部ハルキウ州で少なくとも1人の死亡が確認されたという。

南部ザポリージャ州でも爆発が報告された。

一方、ロシア国防省は8日、ウクライナで捕虜となったロシア兵50人が帰還したと発表した。ウクライナも同数の兵士が捕虜交換で帰国したと報告している。

2023年1月7日/ウクライナ、西部リビウ、蒸気機関車(期間限定)に乗り込む人々(Mykola Tys/AP通信)
スポンサーリンク