◎約4万人の清掃員、信号係、整備員、駅員はこの1週間で3回目となる24時間ストに踏み切り、経営陣に要求に「屈する」よう促した。
2022年10月5日/イギリス、ロンドンのユーストン駅(Victoria Jones/PAメディア)

イギリスの鉄道労組が8日、賃金と労働条件の改善を要求するストライキを三度決行した。

BBCニュースによると、イングランドの鉄道サービスの大半が停止し、推定数万人がバスや車での移動を余儀なくされたという。

約4万人の清掃員、信号係、整備員、駅員はこの1週間で3回目となる24時間ストに踏み切り、経営陣に要求に「屈する」よう促した。

イギリス経済がこの40年で最悪のインフレに直面する中、ストを計画する組合がますます増加している。

イギリスの消費者物価指数(CPI)はほぼ10%で高止まりし、イングランド銀行(BOE)は「景気後退は避けられず、今年後半のインフレ率は13%まで上昇する可能性がある」と警告している。

BBCによると、イングランドの鉄道の約20%が運行を継続しているものの、混乱は9日朝まで解消されず、多くの市民がウンザリし、政府と会社に行動を求めている。

鉄道・海事・運輸労組のリンチ(Mick Lynch)書記長はスカイニューズの取材に対し、「国民に迷惑をかけていることは理解しています。しかし、それ以上に、この部門で働く数万人の労働者は職場での扱いにウンザリしているのです!」と語った。

「金持ちはますます金持ちになり、貧乏人はますます貧乏になっていますよ!」

イギリスではストライキがブームとなっており、国民と経済を痛めつけている。

この夏、鉄道部門の賃金紛争はほとんど進展せず、労組と経営陣の交渉は最近再開されたばかりだ。

労組は政府が鉄道会社に圧力をかけ、合意を阻んでいると非難している。リンチ氏はトラス政権に「鉄道会社の足かせ」を外すよう促した。

政府は干渉を否定しているが、鉄道会社は「コロナ禍における政府の財政援助を返済するためにコストと人員を削減しなければならず、賃金を上げる余裕はない」と説明している。

運輸省は8日、労組に対し、雇用主と協力するよう促した。

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